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政府目標上回る確定拠出年金導入。企業の思惑とは?

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政府目標上回る確定拠出年金導入。企業の思惑とは?

確定拠出年金を導入する企業が2018年3月末で3万社を突破しました。これは「2020年に2万社」という政府目標を大きく上回る数値。政府目標、しかも投資に関わるものが前倒しで達成されたなんて、にわかに信じがたい話です。

企業にも政府にもメリットあり

しかし、企業側のメリットを考えれば、この結果も納得できます。
導入企業からのメッセージは一つ、「老後は自己責任で」。

つまり確定拠出年金を導入した企業は、リスクを負った年金運用から解放されるのです。
特に大企業では、運用利回りが予定を下回ると企業が穴埋めする必要があり、経営資金の持ち出しとなってしまいます。であれば運用を社員個人に任せた方が、たとえ運用に失敗しても自己責任となり、企業側は無傷でいられるのです。
記事では確定拠出年金の導入について博報堂DYホールディングスが「財務上のリスクを軽減し、経営の安定を図る」ためと言い切っています。

また、この制度は、株式市場などへのリスクマネーの安定的な供給にもつながります。
記事によると、その額はなんと2017年度で1兆円近く。原則60歳まで引き出せないため、長期間にわたってマネーが投資信託などを通じて市場に流れ込み、企業の成長を後押しする効果が期待されるそうです。

すなわち確定拠出年金は日本政府にとっても、ますます厳しくなる公的年金をカバーするとともに、経済成長を支えてくれるありがたい存在なのです。

株高が制度導入の追い風に

とはいえ、企業年金制度の変更には労使の合意が必要で、そう簡単にはいきません。
ところが記事によると、「直近の日経平均株価が2万2000円台で5年前のほぼ2倍」であり、「株価の上昇基調を受けて『加入者が投資を始めやすい環境』(みずほ銀行)にあり、労使が合意に達しやすい」としています。
悲しいかな、投資は「安く買って高く売る」が基本中の基本なのに、株高のニュースに煽られて割高の時期に始められがちなのが、日本の現状というわけです。

もちろん未来を予測することはできないので、現在の株価が「割高」とは言い切れません。しかし、「会社が確定拠出年金を導入したから」「ニュースで株高だと言っているから」という理由で手を出すのは大変危険です。仮にリーマンショックのような株安に直面すると「やっぱり投資は危険だ」と遠ざかってしまうでしょう。

これでは、確定拠出年金を導入して美味しい思いをするのは、企業や政府だけということになります。
それって悔しくありませんか。

投資を学ぶチャンス!確定拠出年金を使いこなそう

確定拠出年金に加入した社員は、自身でリスクを背負う分、企業が運用する以上の年金が得られる可能性を手にします。
だから、お勤めの企業が確定拠出年金の導入を決めたなら、それは投資を学ぶ絶好のチャンス。リスクに応じた投資対象の設定や、積立の効果、リバランスなど、基本的な知識をおさえて取り組むべきです。

社員・企業・政府のWIN-WIN-WINが実現できる、確定拠出年金制度。
どうせなら、こちらから使い倒す気持ちで大いに活用し、リタイヤ後の豊かな生活を目指しましょう。

参考記事:
2018年6月2日 日経電子版『確定拠出年金 3万社導入』
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO31604140R10C18A6EE8000/

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