×

ログイン

会員登録はこちら

相続税対策から海外不動産加速度償却まで 税理士が教える賢い節税方法│第8回 世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

不動産投資タグ:      

LINEで送る
Pocket

相続税対策から海外不動産加速度償却まで 税理士が教える賢い節税方法│第8回 世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

「第8回 世界の資産運用フェア」 パネルディスカッションレポート

Session4 相続税対策から海外不動産加速度償却まで 税理士が教える賢い節税方法

■日時:2018年6月24日(日) 13:00〜13:30(30分)
■開催場所:大手町サンケイプラザ4Fホール
■モデレータ:内藤 忍 氏
■ゲスト企業:オリックス銀行
■専門家:松石滋樹氏(公認会計士・税理士)
■レポーター:木下純平


 

昼休みをまたいでのセッション、かつ少々アカデミックな雰囲気を感じさせるタイトルからか、開場直後は客席に空席も見られました。
しかし、セッション開演が近づくにつれて徐々に埋まっていき、開演時にはほぼ満席。
資産運用、資産形成にはつきものである節税に対するフェア来場者の強い興味を感じさせる始まりとなりました。

登壇者は税理士・公認会計士の松石氏とオリックス銀行。
松石氏はご自身も投資家として海外不動産(フィリピンと米国)を所有しており、個人法人の通常の確定申告はもちろんのこと、複雑な海外不動産に対する確定申告にも精通しています。また、海外不動産融資を引き出すお手伝いを得意とされています。
一方オリックス銀行は、国内ワンルームマンション融資専門部署の方のご登壇。オリックス銀行はつい先日、これまでの常識を覆す借入期間45年という画期的なローン商品を発表しており、この商品を使った節税対策もご紹介いただけるとのことで、大変興味のあるセッションとなりました。

1.節税にも様々な手法がある

①不動産の加速度償却を利用する

松石氏が所有している米国不動産はまさにこの節税目的で購入されたそうです。
不動産の購入価格は、日本の税法に基づき建物価格と土地価格に分けなければならず、その建物価格部分のみが減価償却の対象になります。
日本の不動産は、不動産価格に対する建物の比率が非常に低いことが挙げられますが、それに比べて米国不動産は建物比率が高い点が特徴です。
理由は簡単です。日本は国土が狭く土地の価格が高いのに対し、米国は国土が広く土地自体の価格が比較的安いため、建物部分の価格が相対的に高くなるのです。従って、同じ金額の不動産を購入したとしても、日本の不動産と米国の不動産では確定申告時に計上できる減価償却費に大きな差異が生じてきます。その結果、日本国内で確定申告をする際には、同じ金額の国内不動産よりも米国不動産の方が課税所得の圧縮額を大きくすることができるのです。
更に、日本の現在の税法では、法定耐用年数を超えた中古物件を取得した際、建物償却期間を国税庁が認める簡便法にて計算することが可能となっています。これらの特徴を利用して、短期間により多くの経費計上をし、課税所得額を圧縮しようというのがいわゆる「加速度償却」と呼ばれるものとなります。

●では、米国で10万ドルの木造中古物件を購入した場合、全部でいくら経費計上ができるのでしょうか?

180624パネルディスカッションスライド.001

不動産取得価格のうち、減価償却対象となるのは、不動産価格のうち建物価格部分のみとなります。
(売買価格×建物比率=建物価格)
従って、10万ドルの物件を建物比率90%で計算した場合、経費計上可能な価格は全部で9万ドルとなります。
(10万ドル×90%=9万ドル)

●この経費額を何年間計上できるのでしょうか?

180624パネルディスカッションスライド2.001

●物件の経過期間が法定耐用年数を超えている場合、法定耐用年数×0.2で計算されます。

180624パネルディスカッションスライド3.001

この物件が築23年だとすれば、木造建物における日本の税法での法定耐用年数が22年なので、4年間で償却できるということになります。
22年×0.2≒4年間(端数切捨て)

即ち、建物価格9万ドルについて4年間は毎年2.25万ドルの経費計上ができるということになるのです。
(9万ドル÷4年間=2.25万ドル)

1ドル110円で換算すると、毎年およそ247万円の課税所得が圧縮されるため、それに税率をかけた分の税金が節約できる、という仕組みです。

サラリーマンとしての課税所得が247万円以上出ている人は、この方法が使えば節税が可能になるのです。

●注意すべき点は?

譲渡益課税
但しこの手法には注意点があります。加速度償却により早く物件価格(簿価)を引き下げた分、物件売却時には逆に譲渡益が大きく出てしまい、その分、譲渡益課税が多く掛かることになってしまいます。
従って、この手法を利用するには、加速度償却による減税分とエグジットの売却時にかかる譲渡益課税を比較しても有利になると判断した場合に利用することが必要です。

タックスリターン
また、海外不動産を購入した場合には、現地にて確定申告が必要になるケースもある点にも注意が必要です。
新興国などの場合、所得金額等によって現地で納税が必要でないケースもあるようですが、米国では特に厳しく確定申告を求められます。
米国での確定申告は「タックスリターン」と呼ばれますが、始めに大きめに源泉徴収され、それをタックスリターンにより税金を取り返す、という意味が込められているそうです。従って、米国ではタックスリターンをしなければ損をするケースが多くなることから、多くの人が複雑なタックスリターンに対応しているそうです。
日本人が個人で現地のタックスリターンに対応をすることは相当難易度が高いそうです。そのため、概ね2,000ドル程度の委託費を支払って専門家にお願いするケースが一般的とのこと。
そして、タックスリターンをした場合、日本国内での確定申告時に外国税額控除が使えます。海外で納税した分について、日本で二重払いにならないように現地で払ったものが国内で還付されることもぜひ頭に入れておきましょう。

②相続税対策

アンティークコイン
次に紹介された節税方法は、アンティークコイン等を利用した相続税対策です。特徴は、相続税の評価額がかなり圧縮できるという点。相続税の圧縮というのは、時価と税金上の評価額との差額分について、税金の評価額の方が低い場合に節税できる点ですが、アンティークコインのような時価測定し辛いものについては、専門家の公表やレポートなどに依拠して相続税評価額を算定するようになっています。
具体的にはアンティークコインの場合は、昔から有名なコイン商などの鑑定評価を使っていますが、時価との比較で差額が低くなり節税になるケースが多いそうです。特に、高価なものほど相続税評価額と時価の差額が大きくなる傾向にあるとのことです。

国内不動産
国内不動産を使った相続税対策も紹介されました。
国内不動産においては、実勢価格と路線価(国税庁が発表している土地の値段)との差額分が圧縮されます。
具体的には建物部分の圧縮と合わせておおよそ1/3から1/4に相続税評価額が圧縮される傾向にあるそうです。加えて、このところの税制改正により相続税の課税対象者が増えてきたために、この手法を狙って都心中古ワンルームマンションの人気がかなり高まってきているとのことでした。

2.昨今の投資用ローン状況

①45年ローンの登場

このような状況下、オリックス銀行では先月から期間最長45年のローン商品が発売されました。(これまでの最長期間は35年でした)。
これは、ワンルームマンション自体の評価が上がってきていることや、法定耐用年数が47年であることなどから開発されたものです。また、キャッシュフロー重視の投資家が増えてきていることも理由の1つとのことでした。これを利用した場合、2,000万円くらいの物件でひと月ざっくり1万円くらいキャッシュフローが増えるイメージとのことです。39歳以下かつ築年数10年以内の物件であれば45年ローンが使える可能性があるとのことで、今後若い人にも不動産投資が浸透してくるのではないでしょうか。

②生活習慣病特約付き団信の登場

また、団体信用生命も新しく開発されてきています。
昨年秋から生活習慣病保険特約が付与された団信が売り出され、資産形成+生命保険の特徴を兼ね備えたローンを組むことが可能となってきています。ローンを組む人の3割程度の加入率だそうだが、今後益々増えてくるのではないでしょうか。

③国内金融機関からの円ローンのチャンス拡大

また、海外不動産を購入する場合は国内融資を受けるチャンスが増えてきています。
例えば、本日の出展企業では西京銀行で円2.8%のローンが組めます。但し、現時点ではエリアがハワイ州、テキサス州、ネバダ州の物件のみに限定されていますが、今後エリアは広がりそうです。
現地銀行でローンを借りるとすると、現地物件を担保に金利は4-5%位となり、日本の金融機関の2倍位のイメージです。これらを考慮しても国内金融機関からの借り入れは大変に有利な状況になっています。
また、日本政策金融公庫でも、20年の固定金利0.7~1.8%程度の借り入れが可能となっています。エリア縛りはなく、国内不動産担保により条件をさらによくすることも可能です。


このセッションで学んだことは、投資には様々な目的があり、まずは投資家自身がどういった目的で投資をしようとしているかを明確にすることが、その投資の成否を分ける大きなポイントである、ということです。当たり前ですが、不動産やアンティークコイン等々、投資対象の販売者側の話とは異なり、銀行や税理士といった投資を下支えする側、投資後の管理をする側の話を理解することも重要です。投資でいかに儲けるかを考えることと同じくらいに、その儲けを如何に減らさないようにするか、無駄なコストを省くようにするか、という発想も含めて、投資はトータルで考えていかねばなりません。そして、昨今の豊富な情報量と投資家層の若年化から、投資が益々身近な存在になっており、私のような一般サラリーマンにとっても今後は切っても切れない存在となっていくことでしょう。(レポーター:木下純平)

ZqL8ROeg

第8回 世界の資産運用フェア

第7回世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

人気記事

[PR]お金持ちから直に学べ!お金持ちになる方法│第8回 世界の資産運用フェア

お知らせ

[PR]お金持ちから直に学べ!お金持ちになる方法│第8回 世界の資産運用フェア

6月24日(日)開催予定の「第8回 世界の資産運用フェア」。金融資産から国内外の ...

[PR]ワンルーム投資の魅力│第8回 世界の資産運用フェア

お知らせ

[PR]ワンルーム投資の魅力│第8回 世界の資産運用フェア

6月24日(日)開催予定の「第8回 世界の資産運用フェア」。金融資産から国内外の ...

[PR] 個人投資家を取り巻く政治と経済のリスク、どのように対処しますか?│第8回 世界の資産運用フェア

お知らせ

[PR] 個人投資家を取り巻く政治と経済のリスク、どのように対処しますか?│第8回 世界の資産運用フェア

6月24日(日)開催予定の「第8回 世界の資産運用フェア」。金融資産から国内外の ...

[PR]コインランドリー投資の魅力│第8回 世界の資産運用フェア

お知らせ

[PR]コインランドリー投資の魅力│第8回 世界の資産運用フェア

6月24日(日)開催予定の「第8回 世界の資産運用フェア」。金融資産から国内外の ...

> 人気記事をもっと見る