×

ログイン

会員登録はこちら

問題続きの不動産投資業界 今個人投資家がすべきこと

ニュースタグ:      

LINEで送る
Pocket

問題続きの不動産投資業界 今個人投資家がすべきこと

このところの不動産投資環境の動向は、個人投資家にとっても目が離せない。最近の新聞報道等で気になるニュースをいくつかピックアップしてみた。

スルガのシェアハウス問題

まず何と言ってもスルガ銀行のシェアハウス問題が挙げられる。しかし、情報は未だ限定的だ。スルガ銀行内部の動きはニュース等々でも頻繁に目にするものの、投資家への対応については未だ出口が見えず混迷は長引きそうだ。投資は自己責任が大原則とはいえ、責任問題などの結末について投資家としては大変気になるところだ。

その他の金融関連の動きは?

三菱UFJ信託銀行が10月からアパートローンを廃止する(2018年8月3日付日本経済新聞)、金融庁が地方銀行による不動産投資向け融資の実態調査に乗り出す(2018年9月4日付讀賣新聞)との報道も影響は大きい。長引く低金利政策で金融機関の収益機会が奪われていくなか、不動産投資に対する超アグレッシブな融資姿勢を見せていた銀行でもその融資姿勢が急速に冷やされるであろうことは容易に想像がつく。

これから購入を考えていた個人投資家にとっては、融資付けが困難になり、既に所有している個人投資家にとっては、購入者が限られてくることから売却が困難になり出口戦略に狂いが生じるだろう。

日銀が7月末の政策金融決定会合で長期金利の小幅上昇を容認する姿勢を示したことも要注意だ。同じく大手銀行による住宅ローン金利を引き上げるとの発表もあり、変動金利ローンを利用した投資家にとってはコスト増が見込まれるなどマイナス要因だ。

問題は金融機関だけではなかった

金融機関以外では、アパートの施工・管理を手掛けているTATERU社による融資資料改ざん問題もある。借入希望者の預金通帳を改ざんし、預金残高を実際より多く見せて銀行の融資審査が不正に行われていた事実が判明した。

こういった不動産関連の不祥事が相次ぎ明らかになった影響で、不動産売買の市場が減速するとの警戒感が高まっている。金融機関が不動産購入検討者への融資に過度に慎重になり、販売が滞る恐れがあると警戒されているためだ。

追い風となる良いニュースも

不動産投資環境にとって悪いニュースだけではなく、良い動きもいくつかある。
例えば、オリックス銀行では借入期間が最長45年のローンが開始された。この恩恵を受けることができれば、月々キャッシュフローの改善が見込まれることになり、投資家にとっては大変うれしい商品だ。

また、外資系ファンドの動向も注目だ。米ラサールインベストメントが2020年までに運用資産を2,200億円増やす(2018年8月20日付日本経済新聞)、香港系ESR社も日本の物流施設に投資するファンドを立ち上げる、とのこと。

日本を含め世界の主要都市の不動産価格は高騰しているが、日本では資金の借入金利が依然低位であることから投資に対する利益は得やすいとみているとのことである。こういった動きが不動産市場の活性化に繋がれば、不動産相場の下支えという観点で個人投資家にとっても間接的とはいえプラス要因とも捉えられる。

二極化が進む不動産投資業界

こういった状況下、不動産投資において今後は様々な二極化がより顕著に進んでくるものと予想する。
不動産価格については賃貸需要の豊富な良い物件については投資家人気が集中することから価格は上昇傾向。一方、賃貸需要の見込み辛い高難度の物件については、融資も引き出しづらくなることから購入できる層が限定的となり売れ残りが多く発生、価格は益々下落傾向となろう。

また、金融機関の融資姿勢にも二極化がみられてこよう。これまでは長引く低金利政策を背景に、金融機関、投資家双方にとって簡単に不動産投資ローンを活用できてきた。だが、これからは金融機関ごとの色がよりはっきりしてくると思われる。即ち、独自の融資条件に合致した物件、投資家に対しては引き続き積極的な融資姿勢で臨むが、そうではない条件に対しては相当に厳しいものとなるだろう。その結果、このところ一般サラリーマンをはじめとした不動産素人に対して急拡大してきた不動産投資が、より狭き門の希少な投資となることも十分に考えられる。

個人投資家が負けないために

以上一部ではあるが、このところ不動産投資環境にとって硬軟様々な出来事が目白押しであった。こんな時期、個人投資家はどのように対応していけば良いのだろうか?

まず、これから不動産資産拡充を考えている個人投資家は、業者任せではなく、良い不動産を見極める目利きを今まで以上に備えていかなくてはならない。
また、それだけではなく、目的別によりターゲットを絞った戦略的な不動産投資が投資家に求められてくる。1棟ものかワンルームか、都心か地方か海外か、新築か中古か。インカムゲイン重視かキャピタルゲイン狙いか、節税目的か?というところだろう。

このように、これからの個人不動産投資家は、専門家に負けない幅広い知識、ち密な戦略で、より高度な不動産投資が求められることになろう。投資家にとって相場変動を含めたこういった投資環境の変化は必然である。これを逆にチャンスと捉え、他との差別化を狙いたいものだ。
以上

【参考】
2018年8月3日付日本経済新聞朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33721430S8A800C1MM8000/
2018年9月1日付日本経済新聞朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34838480R30C18A8MM8000/
2018年8月20日付日本経済新聞朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34326270Z10C18A8MM8000/

第9回 世界の資産運用フェア

第8回世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

人気記事

日本人の“お金とのつきあい方”を根本から変える「お金の増やし方1日集中講座」レポート

お金の増やし方1日集中講座

日本人の“お金とのつきあい方”を根本から変える「お金の増やし方1日集中講座」レポート

日本人の“お金とのつきあい方”を根本から変える「お金の増やし方1日集中講座」レポ ...

総務省、自治体戦略構想を公表、今後の不動産投資エリアは?

ニュース

総務省、自治体戦略構想を公表、今後の不動産投資エリアは?

2018年7月12日の建美家投資ニュースによると、総務省は「自治体戦略2040構 ...

GMOマイニング事業は赤字 マシン販売へ方向転換

ニュース

GMOマイニング事業は赤字 マシン販売へ方向転換

GMOインターネットの第2四半期の決算が発表になりました。GMOは仮想通貨業界の ...

問題続きの不動産投資業界 今個人投資家がすべきこと

ニュース

問題続きの不動産投資業界 今個人投資家がすべきこと

このところの不動産投資環境の動向は、個人投資家にとっても目が離せない。最近の新聞 ...

> 人気記事をもっと見る