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不動産を相続させるための遺言書の書き方は?例文付きで紹介!

遺言書を書く場合に、不動産はどのような書き方をすればいいのか分からない方も多いです。どの不動産を相続させるのか特定することができなければ、遺言書の内容は無効となってしまいます。不動産を特定させるための書き方には様々なポイントがあります。

不動産を相続させるための遺言書の書き方のポイントや注意点を解説していきます。

不動産を相続させる遺言書の書き方とは?

不動産を相続させるための遺言書の書き方には、土地を表記する場合や、建物を表記する場合となどそれぞれ書き方のポイントは違ってきます。

不動産といっても土地や建物、マンションなどあるのでどの不動産を示しているのか特定させることが重要です。ここでは、それぞれのパターンです表記するポイントを解説していきます。 

土地を表記する場合の4つのポイント

遺言書の中に土地を表記する場合は、どの土地なのか特定させなければなりません。遺言書を作成する方の中には、土地の住所などを記載する方もいますがそれでは不十分です。特定させる方法のポイントとしては以下の4つがあります。

1.その土地の所在を表記する
2.その土地の地番を表記する
3.その土地の地目を表記する
4.その土地の地積を表記する

上記の4つの情報を記載することにより、相続させたいと土地を特定させることができます。

1.土地の所在とは、土地がある場所を表すもので、住所とは違うので気をつけておきましょう。
2.土地の地番とは、付いている番号のことをいいます。同じ土地に2つの地番が付いているということはありません。
3.土地の地目とは、用途のことを示します。土地の用途には畑や田んぼなどのいろいろな種類があります。
4.土地の地積とは、広さのことをいいます。土地の広さ㎡で表します。

この4つを表記することにより、遺言書に書いてある土地がどの土地なのか特定することができます。1つの項目でも記載していなかった場合は土地を特定することができませんので、遺言書が無効となる可能性があるので気をつけておきましょう。

建物を表記する場合の5つのポイント

遺言書の中に建物を表記する場合は、どの建物なのか特定させなければなりません。建物を指定する場合も、住所で指定しても特定が不十分となります。特定させる方法のポイントとしては以下の5つがあります。

1.その建物の所在を明記する
2.その建物の家屋番号を明記する
3.その建物の種類を明記する
4.その建物の構造を明記する
5.その建物の床面積を明記する

上記の5つの情報を記載することにより、相続させたいと土地を特定させることができます。

1.建物の所在とは、建築されている場所のことです。所在と住所は違うので明記する際に気をつけておきましょう。
2.建物の家屋番号とは、一般的にメインの地番と同じ番号を振ってある、建物に付けられている番号のことです。
3.建物の種類とは、居宅や事務所などの建物がどのような使用方法されているか示すことをいいます。
4.建物の構造とは、建物階数や屋根の形状や材質のことをいいます。
5.建物の床面積とは、その建物の登記に記載されている床面積のことです。

この5つを表記することにより、遺言書に書いてある建物がどの建物なのか特定することができます。1つの項目でも記載していなかった場合は建物を特定することができませんので、遺言書が無効となる可能性があるので気をつけておきましょう。

マンションを表記する場合は2パターンある

マンションは通常の土地や建物とは表記の仕方が変わってきます。マンションを表記する場合は二つのパターンがありそれぞれの区分を知っておかなければなりません。マンションの区分の中には以下の2つがあります。

・敷地権化されている区分建物
・敷地権化されていない区分建物

マンションは一般的には区分建物と表記されます。敷地権化されている区分建物は、マンションの土地と建物の登記が一緒にされているものをいいます。

敷地権化されていない区分建物は、土地と建物の登記が別々に行われている物をいいます。それぞれ遺言書の記載方法が異なるので、詳しく説明していきます。 

敷地権化されている場合

敷地権化されているマンションの場合は、以下の3つの情報を表記しなければなりません。

・マンションの一棟の建物の表示
・マンションの専有部分の建物の表示
・マンションの敷地権の表示

マンションの一棟の建物の表示は、「家屋番号」「種類」「構造」床面積」を表記します。

専有部分の建物の表示では、マンションの内部の部屋を表記しなければなりません。「家屋番号」「建物の名称」「種類」「構造」「床面積」を記載します。

敷地権の表示とは、マンションの立っている土地を表記しなければなりません。「土地の符号」「所在及び番地」「地目」「地積」を記載します。「土地の符号」とはマンションが建てられている土地が、複数の土地の上に建てられている場合に振られる番号のことです。

敷地権化されたマンションについてはこのような3つの情報を表示しなければならないため、遺言書を書く手間が増えます。わからない場合は専門家に相談してみましょう。

敷地権化されていない場合

敷地権化されていないマンションの場合は、土地と建物をそれぞれ別に表記する必要があります。
土地に通常の土地と同じように以下の情報を表記する必要があります。

・その土地の所在を表記する
・その土地の地番を表記する
・その土地の地目を表記する
・その土地の地積を表記する

建物に関しては以下の2つの情報を表記する必要があります。

・そのマンションの一棟の建物の表示
・マンションの専有部分の建物の表示

上記2つの情報は敷地権化されているマンションと同様になります。

マンションの一棟の建物の表示は、「家屋番号」「種類」「構造」床面積」を表記します。

専有部分の建物の表示では、マンションの内部の部屋を表記しなければなりません。「家屋番号」「建物の名称」「種類」「構造」「床面積」を記載します。

敷地権化されていないマンションについては土地と建物を別に表記するということがポイントです。こちらも表記の仕方が複雑となるので、わからない場合は専門家に相談しましょう。 

不動産を記す場合の遺言書の書き方の注意点4つは

不動産を示す場合の遺言書の書き方について、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?ここでは、その注意点を解説していきます。

複数人で不動産を所有している場合はどうすればいい?

複数人で一つの不動産を所有している場合も多々あります。その場合はどのように表記すれば良いのでしょうか?

複数人で不動産を所有している場合は、自分の持分を遺言書へ記載します。自分の持分を「共有持ち分2分の1」などと記載することにより、不動産の全部でなく一部のみ相続させることが明確になります。 

未登記の建物がある場合はどうすればいい?

建物の登記をしていない未登記の建物があります。そういった未登記の建物の場合はどうすれば良いのでしょうか?

未登記の建物は「固定資産税納税通知書」に記載されている情報を遺言書へ記載します。 しかし、建物の家屋番号は記載されていないのでその場合は「未登記」と記載しておきましょう。

住所などの変更があった場合はどうすればいい?

遺言書を書いた後に、所有している不動産の住所などの変更があった場合はどうすれば良いのでしょう?この場合でも遺言書を書き直す必要はなく、そのまま遺言書を使用することができます。

その理由として、登記事項証明書には変更が行われたことが記載されています。そのため、遺言書の作成日の情報が、書いた当時の情報と一致していれば不動産の特定は可能です。

そのため遺言書を作成する時点で、相続する不動産をきちんと特定できるように票記載しておけば、その後住所や地番が変わったとしても遺言書を書き直す必要はありません。 

不動産を仮登記で相続させることはできる?

不動産を登記でなく仮登記する場合もあります。仮登記とは必要な書類が足りない場合にとりあえず登記しておく方法です。

不動産が仮登記してある場合でも、遺言書により不動産を相続させることができます。仮登記をしてある不動産の遺言書の書き方も、登記をしてある不動産の遺言書の書き方と同じです。

不動産は登記してある土地や建物だけでなく、仮登記の場合でも遺言書により相続させることができることを覚えておくと良いでしょう。

【書き方の例】不動産を記す場合の遺言書

具体的に不動産を相続させる場合に、遺言書の書き方の例としてはどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、「一戸建ての場合」と「マンションの場合」と「共有の不動産を相続させる場合」の3つのパターンについて例を挙げていきます。

一戸建ての場合

 

遺言書

 

  ○○は次の通りに遺言する。

 

  1.妻の○○には下記の財産を相続させる
(1)土地
所在 ○○県○○市
地番 〇番
地目 宅地
地債 〇㎡

 

  (2)建物
所在 ○○県○○市
家屋番号 〇番
種類 居宅
構造 木造ストレート葺2階建て
床面積 1階〇㎡
    2階〇㎡

 

マンションの場合

 

遺言書

 

○○は次の通りに遺言する。

 

1.妻の○○には下記の財産を相続させる

 

(1)一棟建物の表示
所在 ○○県○○市
建物の名称 ○○マンション

 

(2)専有部分の建物の表示
家屋番号 〇番
建物の名称 201
種類 居宅
構造 鉄筋コンクリート造8階建て
床面積 1階部分〇㎡
(3)敷地権の表示

 

所在及び地番 ○○県○○市
地目 宅地
地債 〇㎡
敷地権の種類 所有権
敷地権の割合 〇分の〇

 

共有不動産を相続させる場合

 

遺言書

 

○○は次の通りに遺言する。

 

1.妻の○○には下記の財産を相続させる

(1)土地
所在 ○○県○○市
地番 〇番
地目 宅地
地債 〇㎡
共有持分 2分の1
(2)建物

 

所在 ○○県○○市
家屋番号 〇番
種類 居宅
構造 木造ストレート葺2階建て
床面積 1階〇㎡
    2階〇㎡
共有持分 2分の1

不動産を記す場合の遺言書の間違った書き方の例

不動産を遺言書に記す場合は、不動産がしっかりと特定されなければなりません。そのため、上記のように記載しなければならない事項が定められています。以下のような遺言書を書いたとしても、不動産が特定されないので遺言書通りに相続されない可能性があります。

・持っているマンションを妻に相続させる
・土地を妻と子供に分けて相続させる
・〇市の土地を妻に相続させる
・住所 〇県〇市○○番の土地を妻に相続させる

「持っているマンション」といってもどのマンションなのか特定することができません。また、複数持っていた場合に、その中の一つなのか、全部なのかということがわかりません。

「妻と子供に分けて」と遺言書に記していても、引き継ぐ部分が明確でないため登記することはできません。土地を分ける場合は先に分筆を済ませるか、遺言書の中に測量した図面を載せ、分泌する線を引き指定しましょう。

「〇市の土地を」をと記載していても特定することはできません。〇市のどの土地なのか詳細に記載しましょう。

「住所 〇県〇市○○番の土地を」と記載する方も多いですが、住所等を指定することは避けましょう。同じ住所でも複数の土地が存在する場合があります。そのため土地の特定をしたということにはなりません。

まとめ

不動産を相続させるために遺言書に書くべき内容は、その不動産を相続させるかしっかりと特定されなければなりません。不動産を特定させることは、遺言書の中でもかなり重要となってきます。

不動産の中には家や土地、マンションなどがありますがそれぞれの不動産に応じて遺言書を作成しましょう。マンションの中には、敷地権化されているマンションと、敷地権化されていないマンションの2パターンあります。遺言書に書く内容のマンションがどちらのパターンなのか事前に確認しておいたほうがよいです。

遺言書を作成する場合多くの人が間違ってしまうことが住所で土地や家マンションを指定してしまうことです。同じ住所でも複数の土地が存在する場合があるので、遺言書で不動産を指定する場合は上記の例のように指定しましょう。

せっかく遺言書を作成しても、適用されなければ意味がないので、わからないことがあれば専門家に尋ねた方がよいでしょう。遺言書の書き方は専門用語も多く、知識がないと何を記載していいのかわからない場合があります。

遺言書の作成を検討している方は、相続を専門とする行政書士や司法書士に相談してみましょう。

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