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アノマリーって何?投資に役立つアノマリーを紹介!

1.アノマリーとは?

「anomaly(アノマリー)」は直訳すると「変則」「異例」という意味です。

投資の世界におけるアノマリーは、論理的な根拠は全くないものの過去のデータなどから推測できる相場での経験則のことを指します。それぞれのアノマリーが誕生した背景にはそれなりの理由があり、投資を行う上で参考になることも多いはず。知っていて損はないでしょう。

銘柄によるアノマリー、季節性のアノマリー、その他のアノマリーに分けてそれぞれ紹介していきます。

2.銘柄によるアノマリー

まずは銘柄によるアノマリーについて、具体例を2つご紹介しましょう。

2.1.小型株効果

大型株よりも小型株の方が利益を出しやすいという傾向のことを言います。小型株を発行する企業は大型株を発行する大企業に比べると倒産するリスクが高いため、よほどのメリットがないと購入する人は少ないでしょう。よって、市場での注目度が低く割安で放置されるという考えによるものです。

一方で大型株は認知度が高く、多くの人から注目を集めています。割安で放置されている可能性は限りなく低く、既にその実力に見合った価格にまで値上がりしていると考えられます。もちろんそこから更に値上がりする可能性もあるわけですが、小型株の方が今後の成長性があるという期待感が持てるというわけですね。

2.2.配当利回り効果

株式投資のメリットのひとつとして、配当や株主優待を受け取れることが挙げられます。

配当は企業から株主へ支払われるもので基本的には金銭での受取りですが、株主優待は自社製品やサービスなどを受け取る仕組みです。

このような配当や株主優待が魅力的な銘柄は、権利落ち日に向けて投資する人が増えるので株価が上昇するという現象のことを配当利回り効果と言います。

配当利回りとは、購入する株価に対しどれだけでの配当を受け取ることができるかを年率換算で計算した指標です。計算式は「1株当たりの年間配当金÷購入する株価×100」で、同じ価格の株価を購入する場合、年間配当金の額が多いほど配当利回りは高くなります。

3.月や季節性のアノマリー

次に季節性のアノマリーについてご紹介しましょう。

3.1.  1月効果

年末から新年に向けて株価は上昇するというアノマリーです。

新しい年を迎えるにあたって保有している株式を整理するために一度手放したり、税制対策のために利益確定あるいは損切りで手放したりする人が多いと言われています。この流れで売りが多くなると株価は下がりますが、年末に売られた資金が新年に再び戻ってきて1月は株価が上昇するというわけです。12月は個人投資家のボーナス時期でもあり、これが買い戻しの資金源となるという見方もあるようです。

3.2.新年度相場

日本は4月から新年度が始まります。新年度に入ると新規資金で投資が行われるので株価が上昇しやすいというものです。
3月下旬に日本の株価は底を打つという節分天井彼岸底と呼ばれるアノマリーがありますが、これにより3月に株を売り切る人が多いというのも原因のひとつだと考えられています。

3.3.節分天井彼岸底

先にも説明した通り、節分がある2月頃に高値となって彼岸の3月頃に底値となるというものです。このアノマリーが誕生した背景は、投資家にとって重要な判断材料となる決算が3月にあるため、様子見モードとなることが理由だと言われています。しかし実際のデータを見てみると節分天井彼岸底となる年は多くないようです。

3.4.ハロウィン効果

秋の収穫をお祝いするキリスト教の祝日ハロウィン。最近は日本でも仮装パーティなどで盛り上がりを見せています。そんな10月31日のハロウィンを境に株価が上昇するというアノマリーです。

理由としては、株価に大きな影響を及ぼす大手ヘッジファンドの売りが10月に行われるからだと言われています。ハロウィン効果は数あるアノマリーの中でも信憑性が高いとされており、意識している投資家は多いです。株価は5月に高値になるというアノマリー「Sell in May(セル イン メイ)」がありますが、これとセットで投資を行えばうまくいくという説も有名なものです。

3.5.Sell in May(セル イン メイ)

アメリカの相場格言のひとつであり、数あるアノマリーの中でも非常によく知られています。直訳すると「5月に売れ」という意味になります。

米国株は5月に高値となり夏場に向けて下がる傾向にあると言われているため、5月に株式を売って秋に買いなおすのが良いというものです。

先ほどご紹介したハロウィン効果と合わせて利益を狙う投資家も多いですよ。

3.6.稲穂相場

稲穂相場とは、9月から10月頃は株価が上がりにくいというアノマリーです。稲が垂れている姿から名付けられました。
3月に年度末を迎える企業は多く、9月は上期決算の時期に当たります。

ここでの決算結果はその後の重要な材料となるので、結果が出るまでは様子見をする投資家が多いということが影響しているのではないかと言われています。

また、過去に相場へ大きな影響を及ぼしてきたブラックマンデーやリーマンショック、9.11などは全てこの時期に起こっています。もちろん論理的な根拠はありません。

3.7.TOM効果

「TURN OF THE MONTH」の頭文字を取ったアノマリーです。直訳すると「月替わり」で、月末から翌月の頭に向けて株価が上がりやすいというものです。

月末時点でのファンドの評価を基準に調整売りを行う投資家が多く、月初めにまた買い戻す動きがあるためだと言われています。このTOM効果を利用すると、月末の安値で株を買って月初めの高値で売れば利益を取りやすいということになります。

4.その他のアノマリー

次にその他のアノマリーについて紹介します。

4.1.月曜株安

名前の通り、月曜日は株価が下がるというものです。日本は土日に市場が動いていないため、この間に株価へ悪影響を及ぼしそうな材料が出た場合は週明けの月曜に売りが殺到するからだと考えられています。

4.2.魔の水曜日

SQ値の算出がある週の水曜日は相場が軟調になりやすいというアノマリーです。

SQとは「Special Quotation」の略で、特別清算指数のことを指します。特別清算指数とは日経平均先物やTOPIX先物などの株価指数先物取引、また株価指数のオプション取引などを最終的な決済期日で決済するための清算価格のことです。

日経平均先物、TOPIX先物などは3月、6月、9月、12月の第2金曜日がSQ日であり、日経平均オプションや日経平均ミニ先物などは毎月第2金曜日がSQ日となっています。
最終売買日はどちらもSQ前日の木曜日ですが、最終日当日とその前日にあたる水曜日は取引が執行されることが多く、価格変動が大きくなることがあるのです。このことから、魔の水曜日と言われるようになりました。

4.3.二日新甫(しんぽ)は荒れる

新甫(しんぽ)とは、月の最初の取引日のことを指します。この新甫が祝日などの関係で2日となった場合、相場が荒れやすいと言われています。初日が3日の場合は三日新甫と言われ、二日新甫より荒れるという説もあります。

4.4.満月の日には相場が荒れる

月と相場に関係があるとはなかなか考えにくいものかもしれません。しかし、昔から月と私たちの生活には相関関係があるという言い伝えが多いものです。満月の日は出産の数が多くなったり殺人が多くなったり、というのは有名な話なので聞いたことがある人もいるでしょう。

満月の日は取引が多くなるので相場環境に変化が起きやすい、というのが投資におけるアノマリーです。昔の人は天体で運勢や取るべき行動を占うことが多く、その流れを引き継いで今でもこれを取り入れている投資家がいるようですね。

天体に関するアノマリーだと、この満月以外にも水星逆行や金星逆行というものがあります。惑星は太陽の周りを同じ方向に公転していますが、年に何度かこの方向が逆に動いているように見えるのです。もちろん、本当に逆回りをしているのではなく、地球から見るとそう見えるということですが。

この逆行している間は、仕事や旅行、人間関係などに大きなトラブルが起こりやすいと言われています。同様の考えで、相場環境にも悪影響が起こりやすいので取引は控えた方が良いと考える人もいるようです。

4.5.ゴトー日は円安になる

ゴトー日とは5と10のつく日のことで、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日がゴトー日になります。このゴトー日を決済日と設定している企業が多く取引が集中するため、ドルが買われドル高円安になるというものです。日本でも給料日や支払い期日がゴトー日になっているケースは多いですよね。ゴトー日が休日の場合は前営業日の金曜日となることが多いです。

4.6.サザエさん効果

国民的人気アニメのサザエさん。サザエさんの視聴率が高いと株価は下がりやすく、視聴率が下がると株価が下がりやすいという現象のことです。

サザエさんが放送されているのは日曜日の夕飯時。景気が良い時は家族で外食をし、景気が悪い時は家で過ごすからだと言われていますが、もちろん根拠はありません。

投資とサザエさんが関係するなんてただの迷信だと考える人が多いかもしれませんが、意外にも相関関係は高い値を示しています。

4.7.ジブリの呪い

スタジオジブリの作品が金曜ロードSHOWで放映されると、週明けのマーケットが大荒れすると言われています。これには米雇用統計が影響しているのではないかと推測されています。

米雇用統計は株式市場や為替市場に大きな影響を与える材料のひとつですが、第一金曜日に発表されるのです。日本時間だとちょうど金曜ロードSHOWが放映されている時間帯に当たるということから、投資家の中では有名なアノマリーのひとつです。

4.8.大統領サイクル

米国の大統領選挙のサイクルと米国の株価に相関関係があるというものです。

米国の中間選挙の年に底値をつき、大統領選挙の年に向かって上昇していくと考えられています。選挙に伴い、支持率を意識した景気対策のための政策が出されるため、米国株式相場に影響を及ぼすというわけです。

5.アノマリーは投資の成功につながる?

全てのアノマリーには根拠がなく、必ずそうなるというものではありません。しかし、アノマリーを信じて株価を売ったり買ったりする人が多ければ多いほど、相場はその通りになりやすいのです。実際にアノマリーは「変則」、「異例」という意味であり、根拠は全くありません。

しかし、どんな根拠がない事象による変動であっても、多くの人が信じるということ自体が根拠になることもあります。例えば、先ほどご紹介したサザエさん効果ですが、サザエさんの視聴率と株価は本来全く関係が無いものです。しかし、サザエさんを見る人は外食する人と反比例するため、株価予想に役立つというもっともらしい理由がつけられ、多くの人が信じたらどうなるでしょうか。

多くの人が信じることでサザエさんの視聴率を見て、投資行動を変える人が現れます。そうなると、サザエさん効果を信じる人は更に増えていき、サザエさんの視聴率を見て投資をする人が増えていくことでしょう。

このように、アノマリーは元々全く根拠がない事象であっても多くの人が信じることで本当になることがあるのです。実際にアノマリーを参考に投資をしている人は意外に多いので、参考程度に投資判断の材料として取り入れてみても良いでしょう。

ただし、参考にする際もアノマリーは元々根拠がないと言うことも頭においておかなければいけません。アノマリーは多くの人の投資行動を変えることがありませんが、あくまで、変動要因の一つであり投資の世界に「絶対」はありません。アノマリーを過信せずに、投資対象が本当に魅力的で有望な投資対象であるかどうかを見極めて投資をしたほうが良いでしょう。

6.まとめ

投資におけるアノマリー効果について解説しました。

相場環境は、金融政策や政治などはもちろん、テロや戦争といった地政学リスク、台風や地震などの天変地異など、さまざまな要因を受けて変動します。金融政策や政治に関してはある程度の予測を立てられるかもしれませんが、地政学リスクや天変地異に関しては予期せず起こることがほとんどです。

つまり、投資に絶対は無いということです。しかし、知識や情報を持っているか否かで投資戦略の立て方は大きく変わってきます。アノマリーもその中のひとつと言えるでしょう。知っていてきっと損はないはずです。過信は禁物ですが、是非投資の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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