資産運用とは?初心者にわかりやすく解説!貯金や貯蓄がダメな理由もご紹介
「資産運用についてちゃんと考えなきゃと思うけど、何から始めていいかわからない・・・」 こんな風に、資産運用について関心はあるものの、なかなか一歩を踏み出せない人も多いと思います。 本記事では、これから資産運用をはじめようと思っている人に向けて、「これだけは知ってほしいキホン」についてお伝えします。 資産運用を始めるにあたっての準備についてもわかりやすくご紹介しているますので、ぜひ最後までご覧ください。
貯金や貯蓄だけではお金はたまらない
出典:資金循環の日米欧比較|2021年8月20日 日本銀行調査統計局
みなさまは家計のお金をどのように管理されていますか?
2023年8月に日本銀行調査統計局が公表した「家計の金融資産構成」によると、日本の家計は「現金・預金」が54.2%で、全体の過半数を占めているそうです。タンス預金や普通預金や定期預金でお金は貯まるのでしょうか?
銀行に預けたままでお金を2倍にするには2880年もかかる!?
金融の世界には、「72の法則」という算式があります。
「72÷金利(%)」を計算すれば、その金額が2倍になるまでの年数がわかるというものです。
今から33年前の1990年10月、日本のメガバンクの1年もの定期預金の金利は6.08%でした。一方で、2024年5月現在、メガバンク定期預金の金利は0.025%です。
それぞれの金利を72の法則で計算するとようになります。
年月 | 定期預金金利(1年) | 72の法則計算式 | 元手が2倍になる年数 |
1990年10月 | 6.08% | 72÷6.08%=12年 | 12年 |
2024年5月 | 0.025% | 72÷0.025%=2880年 | 2880年 |
1990年10月の金利では12年で2倍になるのに対して、現在の金利では2,880年もかかります。
昔と同じ感覚で預金し続けても、現在の金利では一向にお金が増えないことがわかりますね。
お金の価値は変化する
お金の価値は、経済状況や社会情勢で常に変化しています。例えば、モノやサービスに対する需要が増加し、供給を上回ることで発生する「インフレーション(インフレ)」の状況になると、物価が上がり、お金の価値は下がります。一方で、モノやサービスに対する需要が低下し、供給が下回ることで発生する「デフレーション(デフレ)」の状況になると、物価が下がり、お金の価値は上がります。
昨今の日本の状況は?
日本では、1990年前半に起きたバブル崩壊から20年以上に渡り、「株安」「円高」「デフレ」という3点セットが続いてきました。ところが、ロシア・ウクライナ情勢によるエネルギーや原材料価格の高騰化といった物価上昇要因等によりインフレ時代に突入。さらにアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が金利を引き上げる一方で日本銀行が金利を抑えている要因から、為替は円安傾向に。あっという間に「株高」「円安」「インフレ」の3点セットに変化しました。
日本円のリスク
円安とは、他の通貨と比べて円の価値が相対的に下がる状態を指します。
2024年5月現在、米ドル/円の為替相場は1ドル=約156円です。
1ドル=100円を基準として考えた場合、米ドルに対して円の価値が半減していることになります。
これは、日本人家族4人が30万円で満喫できたアメリカ旅行が、現在は468,000万円かかる計算になります。一方で、円に対してドルの価値が上がっているので、アメリカ人家族4人が30万円出していた日本旅行は、現在では円換算で192,000円で実現できることになります。
このように、日本円しか持っていないと、知らないうちに相対的に貧しくなってしまうリスクがあるのです。
資産運用とは
上記で見てきたように、日本円での貯金や貯蓄だけだとお金が増えないどころか、逆に貧しくなってしまうリスクがあることをわかっていただけたかと思います。このリスクを回避するためには「資産運用」の観点が必要になってきます。
資産運用とは「自分の資産を運用して増やしていく」事です。
「運用」という言葉を聞いた途端に「自分には縁が無い話だ」とか「資産運用できる位のお金なんてない」と敬遠してしまう人が多いように思いますが、100円や1000円からでも資産運用は可能です。
資産運用は難しいことではありませんが、頭で考えるだけではそのメリットを体感することは難しいと思います。
そのため、大事なのは資産額の大小ではなく、まずは資産運用を実践してみることです。
資産運用を学び、お金が増える仕組みを身につけることで、あなたの人生はより豊かになっていくはずです。
当コラムを通じて、1つずつ一緒に資産運用の知識を身に着けていきましょう。
資産運用のキホンのキ
ここからは、資産運用の基本を見ていきましょう。
繰り返しますが、難しいことは何一つありません。
資産とは
資産とは、「お金に換算できる財産」のことを指します。資産の種類は大きく「金融資産」と「実物資産」の2つに分けることができます。
金融資産
金融資産とは、預貯金や株式、債券、投資信託など、換金可能で経済的価値があるものの総称です。
金融資産のメリット
金融資産のメリットは、取引コストが低く、流動性が高く、少額で投資できる点です。
手数料は低水準で、ほとんど販売手数料のかからない投資信託も多数あります。
金融資産のデメリット
金融資産のデメリットは、金融資産は市場の効率性が高いため、アクティブに運用しても市場平均(インデックス)を上回るのは難しい点です。
実物資産
実物資産とは、土地・建物・貴金属など、形があり、それ自体に価値があるものの総称です。
実物資産のメリット
実物資産のメリットは、金融資産に比べて市場の効率性が低いため、市場に「歪み」を見つけやすく、そこから超過リターンを狙うことも可能な点です。
実物資産のデメリット
実物資産のデメリットは、取引コストが高く、流動性も低く、最低投資金額も不動産なら最低でも1000万円以上と大きくなってしまう点です。
資産運用
資産運用とは、自分の持っている金融資産や実物資産を効率的に増やし、経済的に豊かになることです。インフレによる実質的な資産価値の目減りを避ける際にも資産運用の観点は必須です。例えば、日本円にリスクを感じて資産を円から外貨にシフトすることも資産運用です。
初心者がまず始めるべき資産運用
資産運用で大切なのはまずは実践してみるという姿勢です。真面目な人ほど、考えて考えて考えぬいてから走り出す人がいますが、刻一刻とあらゆる事が変化する現代社会において、行動が遅くなればなるほど致命傷になる恐れがあります。
まず少額から始めてみて、徐々に学んでいきましょう。
100円から始められる投資信託
投資信託(=ファンド)とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券などに投資して運用し、その運用成果が分配される仕組みの金融商品です。金融機関によっては投資信託を100円から購入することもできます。初心者の方は、まずは少額から投資信託を始めてみると良いでしょう。
証券口座の選び方
証券口座は、マネックス証券やSBI証券、楽天証券といった「ネット証券」を選びましょう。
ネット証券とは、インターネット上の操作だけで出入金や取引を完結できる証券会社のことです。店舗証券に比べて、店舗や営業員を持たないため、その分手数料が安く設定されているのが特徴です。手数料は中長期的なパフォーマンスに影響を与えるため、コストを抑えることは非常に重要です。
ネット証券口座の開設方法
ここからはネット証券口座の開設方法をご紹介します。
基本は約1営業日で開設できます。今この記事をご覧の方は、資産運用に興味をお持ちだと思います。「思いったったらすぐ行動!」が功を奏します。証券口座がないと投資信託は購入できませんので、まずは証券口座の開設まで進めてみましょう!
(1)ネット証券口座を選ぶ
ネット証券は複数ありますが、迷って考えていると、時間が経つにつれてモチベーションも下がり、結局口座開設ができていない・・・なんて事になってしまいます。そのため、今回は信頼性がありコストパフォーマンスの良い3社に絞ってご紹介しますのでご参考ください。
証券口座 | 特徴 | 取引手数料(国内現物) | |||
10万 | 50万 | 100万 | 300万 | ||
マネックス証券 | 米国株と中国株の銘柄数が豊富。IPO取扱数も毎年トップクラス。投資信託の積立購入のときに「マネックスカード」で決済をすると積立額の1.1%分のポイントが還元される。 | 99円 | 275円 | 535円 | 1,013円 |
楽天証券 | 2023年10月2日約定分から、国内株式の現物取引と信用取引の売買手数料の完全無料化を実施。株の売買や投資信託の積立で楽天ポイントが貯まる。 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
SBI証券 | ネット証券最大手。2023年9月30日発注分から、国内株式の売買手数料の完全無料化を実施。 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
(2)口座開設の申し込み
どの証券会社にするかを決めたら、各社ホームページの「口座開設」ボタンよりお申込ください。
(3)本人確認書類の選択・提出
提出する本人確認書類を選択し、アップロードを行ってください。
スマートフォン+運転免許証または個人番号カードをお持ちの方は「スマホで本人確認」
それ以外の方は「書類アップロードで本人確認」を行います。
(4)審査を経て、口座開設完了!
審査完了したら、証券会社から通知がきます。無事に審査が通っていれば、口座開設は完了です。
後は、マイナンバーの登録等、必要な手続きを経て、取り引きができる状態になります。
資産運用を始めるのは早ければ早いほど良い
資産運用を始めるのは早ければ早いほど良いといえます。運用できる期間が長くなればなるほど、時間をかけて資産形成をすることができ、マーケットの上昇からメリットを享受できる可能性が高まるからです。資産運用を始めることで、あなたの今も未来にも気持ちの豊かさをもたらしてくれるはずです。思い立ったが吉日。早速行動してみましょう!
2024年7月6日(土曜日)、東京国際フォーラムにて「第19回 世界の資産運用フェア」を開催します。
第19回 世界の資産運用フェアは、金融から実物資産投資まで楽しみながら資産運用を学べる【丸1日集中講座】となっています。
今回のテーマは「株高・円安・インフレを活用した「新NISA」投資術」。新NISA活用術についても解説します。
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※10:00〜16:30までの1日集中講座です。会場席は1人1席のお席のご用意がございます。
世界の資産運用フェアディレクター
宅地建物取引士