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不動産投資の拡大戦略!不動産を効率的に増やしていくには?

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不動産投資の拡大戦略!不動産を効率的に増やしていくには?

2019年6月に取りまとめられた金融庁の報告書に記載された「老後の生活に2,000万円が不足」という文言は、その金額の大きさから世間で大きな話題となりました。

昨今、寿命の長期化やそれに伴う将来への不安、さらには金融機関から好条件で融資を受けられる背景を契機に、不動産投資を始める人が増えています。

不動産投資でさらなる収益を出していきたいと考える上では、不動産の事業拡大が不可欠と言えます。

しかし、一口で事業拡大と言っても、そんなに簡単に出来るものではありません。

本稿では、不動産を効率的に増やしていくために押さえておかなければいけない基本的なポイントに焦点を当て、不動産投資の拡大戦略をご紹介します。

1. はじめに

不動産投資を拡大していくにあたって、融資の活用は必須と言えますので、本稿ではあくまで金融機関から融資を受ける前提で記載していきます。

というのは、不動産は物件にもよりますが、数千万円から1億円を超える高額な物件も多いため、これら複数物件をすべて現金で購入するということはあまり現実的ではないからです。

もちろん、現金をはじめとした金融資産は多いに越したことはありませんので、金融機関からの融資と保有資産を上手く活用しながら、不動産事業を拡大させていくと良いでしょう。

2. 不動産投資の拡大戦略

株式や投資信託、FXなど数ある投資の中でも、不動産投資は最も綿密な拡大戦略が求められると言っても過言ではありません。

それは、投資というジャンルの中で、不動産投資は金融機関から融資を受けられる唯一の投資であるからです。ですので、金融機関の選択やどのような不動産をいつまでに持ちたいのかなど、入念に計画を練らなければいけないということです。

裏を返せば、金融機関を上手く活用することで、手元の資金以上に大きな融資を引いてくることが出来るとも言えるでしょう。

綿密に拡大戦略を練ることは、不動産投資を拡大するうえでは欠かせない必須事項と言えますので、まずは一つずつ要点を押さえていきましょう。

2.1 一番重要なのは最初の物件

何事もそうですが、不動産投資においても、最初に選択した物件が拡大戦略の命運を握っていると言っても過言ではありません。

特に金融機関からの融資を活用することを前提条件にした場合、最初の不動産運用が上手くいかなければ、自身が複数物件を所有したいと思っていても、金融機関がそれを良しとしないでしょう。

それでは、不動産事業を拡大していく上で1つ目の物件はどのような条件を満たしていれば良いのでしょうか。

必須と言える条件は、インカムゲイン(家賃収入)が見込める収益性の高い物件であるということです。

特にアパートやマンション1棟の場合、長期ローンを組めば、区分マンション1室と比較しても収益が出やすい傾向にあります。

ですので、1棟目から収益がほとんど出ない、もしくは赤字となっている場合は不動産投資を拡大していくことは極めて難しいと言えます。

ここで押さえておかなければいけないポイントは、金融機関の融資審査は保有物件が増えるにつれて厳しくなっていくということです。つまり、1物件目より2物件目、2物件目より3物件目の方が融資審査は通りづらくなっていくというわけです。

これは個人の与信枠が徐々に狭まっていくためことや、所有不動産の運用実績も考慮されるという背景もあるからです。

後者については、1物件目が上手く運用出来ていなければ、2物件目に投資することは控えた方が良いのではないかという判断を下される可能性が高いと言えます。

というのは、不動産投資は物件ごとに内容が完結するというものではないからです。

例えば、1物件目の収益性が悪ければ、それが尾を引いて2物件目に回せる自己資金も少なくなってしまうでしょう。逆に、1物件目が上手く運用出来れば、その収益資金を活用してさらなる好条件の物件を取得出来る場合もあります。

なお、インカムゲイン(家賃収入)が見込める物件は入居が埋まる前提です。人口、その中でも単身世帯が増加している地域の物件を保有することが望ましいと言えます。

このように、収益性の高い物件を保有することは、自身の選択肢を広げることに直結しますので、1物件目は慎重に選ぶ必要があります。

2.2 好条件で融資を組む

好条件で融資を組むことは、最初にどの物件を選択するのかということと同じくらい重要だと言えます。

具体的にどういった条件が良いとされているのかについてですが、最低限満たしておきたいものが下記2点となります。

①ローンの金利が低い
まずはローンの金利が低いということです。

金利が低いローンは、そうでないものと比較すると利息部分が減少することから、ローンの総返済額は相対的に減少します。

では具体的にどれくらいの金利が低いと言えるのでしょうか。

その話をする前に認識しておかなければいけないことは、投資用不動産ローンは事業用ローンになりますので、住宅ローンのように1.0%を切る水準は滅多にないということです。

「衣食住」の一部である住宅は、日本国憲法第25条に記載されている生存権(健康で文化的な最低限度の生活)を保障するもので、金融機関もいわば社会福祉的な意味合いで貸し出しをしていると考えるのが妥当です。

事業用ローンは必ずしもすべての人に必要になるかというとそういうわけではありません。事業規模にまで発展をすれば金利も上昇する傾向にあります。

フルローンで組む場合、業界ではおおよそ2.0%を超えてくると考えましょう。区分マンション1室の場合は1%台後半も見られますが、1棟アパート・マンションは中々見ることが出来ない水準です。
(ただし、年収と金融資産が数千万円以上あるなど、特にステータスが高い人については、自己資金を物件価格の2~3割投入した上で、1%台前半で借入出来る場合もあります)

では、具体的な事例を用いて、金利ごとのローンシミュレーションを見ていきましょう。

表1:融資年数30年の金利別ローンシュミレーション

上記の表1は融資年数を35年とした際の金利別ローンシミュレーションとなります。

ご覧の通り、金利2.0%と2.6%を比較した場合の月額返済額は25,000円、年間返済額は30万円以上の違いが生じます。言い換えれば、年間収益にも30万円以上の差が生まれるということになります。

上記シミュレーションの数値から初年度の不動産取得税や毎年の固定資産税などを差し引くと、その手残りはさらに減少してしまいます。

以上の表から、可能な限り低金利で融資を引っ張ってくることが重要な条件になってくることが分かります。

②融資年数が長い
金利条件と同等に重要になってくるのが融資年数です。

表2:融資年数30年の金利別ローンシュミレーション

上記の表2は融資年数を30年とした際の金利別ローンシミュレーションで、先述の表1よりも融資年数が5年短くなっています。

融資価格に変わりはありませんので、融資年数が短くなった場合、1回あたりの返済額は増加します。つまり、35年の融資年数で試算した場合と比較すると、その収益性は大幅に悪化してしまいます。

融資年数については、出来るだけ長く組むことが重要と言えます。それは1回あたりの返済額を少しでも減らし、収益性を上げていくことに繋がるからです。

返済年数が長いことに不安を覚える方もいるかもしれません。しかし、ローンの繰り上げ返済を行うことで、既定の最終返済日よりも早く完済することも出来ます。逆に、一度組んだローンの年数を「後から延ばしたい」と思ってもそれは原則不可能ですので、融資は組むことが出来る最大の返済年数で計画することが重要です。

2.3 自己資金を投入する

複数の不動産を保有するにあたり、自己資金を投入することは重要です。

先述の通り、保有不動産が多くなればなるほど、融資審査が厳しくなっていきます。それは多額の借入が影響し、個人の与信枠が狭まっていくためです。

そこでポイントとなるのが、2物件目以降は自己資金を投入して、融資を受けやすくするということです。

保有不動産が増えていくにつれ、融資が通りづらくなっていきますので、1物件目よりも2物件目、2物件目よりも3物件目の融資審査につれて、投入する自己資金を増やしていくことが求められます。

しかし、自己資金を投入するとは言っても、簡単には用意出来ないでしょう。というのは、投入すべき自己資金額は数百万から数千万円にまで上ることもあるため、捻出するのが容易ではないからです。

では、この自己資金はどのような形で補うのか。

それは、保有している不動産のインカムゲイン(家賃収入)を積み立てていくという方法です。特に区分マンション1室と比較して収益が出やすい1棟アパート・マンションでは非常に有効的と言えるでしょう。

例えば、税金などの必要経費を差し引いて月々手元に5万円が残るとします。これを1年間に換算すると60万円、5年で300万円にもなります。
このようにインカムゲイン(家賃収入)をコツコツと積み立てていけば、月日が経つにつれ非常に大きな金額となっていくことが分かります。

もちろん、これは5年間で家賃下落が発生せず、常に入居者がいる満室想定で算出しているため、現実的にこの数字を出すというのは難しいかもしれません。

しかし、入居が埋まりやすい地域の物件は家賃下落が生じにくい(もしくは家賃下落が発生したとしても、その下落幅が小さい)という特徴を持ちます。
また、付近で大規模な再開発が行われている地域や、そこへのアクセスが良い場所については家賃が上昇する場合もありますので、様々な情報を基に、自身が気に入ったエリアの物件をピックアップしてみると良いかもしれません。

なお、1物件目は既存の不動産収入を利用することが出来ないため、この方法を実践することは難しいと言えます。ただ、申込者本人の属性や物件のステータス、不動産業者が斡旋する融資条件が上手くかみ合えば、1物件目をフルローン融資で引っ張ってくることも可能ですので、自己資金に余力を残した状態で、不動産投資を始めることが出来るでしょう。

同様に、区分マンション1室の場合は収益性が低いため、インカムゲイン(家賃収入)を積み立てることが難しいと言えます。ただし、区分マンション1室は価格が抑えられていますので、基本的には1棟アパート・マンションよりも多額の自己資金が求められることはありません。

3. 絶対にやってはいけないこと

3.1 オーバーローン

例えば8,000万円を借り入れる事業計画であったにも関わらず、9,000万円で融資が実行された事例など、従来の価格を超えて実行された融資はオーバーローンと呼ばれます。

これは不動産業者が従来の価格よりも高額な事業計画書を金融機関に提出した場合に発生する恐れがあります。
オーバーローンは、通常支払う必要がある諸費用までをローンですべてカバー出来ることが多いため、自己資金をほとんどかけずに不動産を取得出来るという点から斡旋する不動産業者もいるようです。
(なお、諸費用までローンに組み込める商品がある場合は問題ありません)

融資申込者がたとえオーバーローンであったことに気付かない場合でも、期限の利益喪失にあたりますので、金融機関からは一括返済を求められるリスクがあります。

3.2 住宅ローンを利用した不動産投資

投資用不動産ローンではなく、それよりも低金利で借入出来る住宅ローンを利用して不動産投資を行う事例が見られますが、こちらも違法に当たりますので、金融機関から一括返済を求められる可能性があります。

住宅ローンは「居住用に限る場合」という条件の下で、金融機関が融資申込者へ貸し出しています。しかし、融資申込者本人がそこへ住まずに、他人に賃貸した上、家賃収入を得ていたという事態になれば、重大な虚偽報告と見なされても仕方ありません。

3.3 1物件1法人スキーム

1物件1法人スキームのイメージ

法人名義で所有する場合に、必ずと言って良いほど話題となるのが1物件1法人スキームです。

これは、1物件ごとにそれぞれ法人を設立し、別々の金融機関で融資の申込をするというものです。借入のない法人の場合、借入のある法人よりも融資を引き出しやすいため、物件ごとにわざわざ法人を設立し、申込物件以外に不動産を所有していないかのように見せかけるのです。

融資申込者が法人の連帯保証人となる場合でも、法人の借入は個人の信用情報に記載されないことが多いため、個人の与信枠を大きく超えて融資を受けることが出来ます。

自己資金を抑えるだけでなく急速に不動産投資を拡大することが出来ることから、投資家の間ではこのスキームが流行りましたが、こちらも金融機関への虚偽報告となりますので、非常にリスクが高い禁断の手法です。

本スキームでは、りそな銀行が一括返済を要求するなど、金融機関が厳しい目線を向けている事例が見られますので必ず避けましょう。

4. まとめ

本稿では、不動産投資を拡大していく上での基本的なポイントを記載しました。

最も大切なことは、1物件目に収益性の高い物件を取得し、そこで運用実績を作り出すことになります。

複数物件の運用をするためには、キャッシュフローをストックしていきながら、入念な資金計画が求められます。

ただし、収益性の高い物件=利回りの高い物件という考え方は控えましょう。というのは、利回りが高くても入居が入らなければ、それは机上の空論になってしまうからです。

長期間の入居や空室になった場合にもすぐ入居が埋まるであろう物件を選定し、着実にインカムゲイン(家賃収入)を積み立てていくことが重要になります。

また、絶対にやってはいけないことでも記載しましたが、目の前の利益を追求して違法行為に走ってしまっては本末転倒です。

不動産投資は長期的なスパンで資産を作り上げていくものですから、その点だけは理解しておきたいところです。

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