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サラリーマンもできる!不動産投資で節税対策

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サラリーマンもできる!不動産投資で節税対策

 サラリーマンにとって税金は少し遠いもの。不動産投資によって享受できる税務上のメリットについてご紹介します。

1 不動産投資について

1・1 資産運用における不動産投資の位置づけ

 「不動産投資」というとちょっとこわいと思ったり、自分とは違う世界の話というイメージを持っていたりする人が多いかもしれません。これは1990年代前半のバブル崩壊のイメージの影響と思います。しかし、伝統的な資産三分法(資産を、(1)流動性の高い現金・預金、(2)価格の変動する金融資産の株式・債券、(3)実物資産の不動産の3つに分けて保有)の考え方にも組み入れられているとおり、元々不動産はアセットアロケーションを重視した資産運用において重要な位置を占めています。

不動産投資の特徴は、一般に投資金額が大きいこと、サラリーマンの場合借入れを活用しやすいこと、税務上のメリットがあること(経費を計上できることや相続税の課税額が圧縮されることなど)が挙げられます。一口に不動産と言っても、中古と新築、ワンルームと一棟物、国内と海外などでリターンやリスクも異なります。

 中古と新築では中古がお勧めです。新築は、広告宣伝費がかかっていたり現在の比較的高い建築費や人件費の影響を受けたりして一般に割高であり、一旦所有して程なく売却する場合でも、中古物件になることから大きく価値が下がってしまいます。

 ワンルームと一棟物では、ワンルームは手間が少なく市場の厚みもあって、これから始める場合や時間があまりない場合に取り組みやすい分野と言えるでしょう。一棟物は、投資額が大きくプレイヤーが限られ、価格変動も大きい傾向がありますので、事業として不動産業に取り組む時間があり大家業に情熱を注げる方はチャレンジしてみるのも良いでしょう。

 国内と海外を比べると、国内の場合、少子化・高齢化や人口減少によって全体的には市場が縮小し、一部の地域を除いて不動産価格が下落傾向にありますが、言葉の問題もなく、仲介会社も管理会社も多数存在して標準的な実務が確立しており、万一何かトラブルがあった場合も自分で対応しようと思えばできないこともないという安心感があります。一方で海外の場合は、国にもよりますが、言葉の問題や距離的な問題、不動産市場の状況、商慣習、登記制度、税制などが国によって異なりますので、信頼できる専門家との良好な関係の維持が不可欠です。

 投資対象は、自分の資産規模、ライフステージ(長期的な収入と支出の見通し)、どの程度の時間を割けるかなどの観点から自分に合ったものを選択しましょう。これから不動産投資を始める場合は中古ワンルームマンションがお勧めです。ワンルームで不動産投資のリアルを経験した後で、自分に合ったスタイルで、ワンルームの部屋数を増やしたり、一棟物や海外の物件を購入したりしていくのが良いでしょう。

1・2 不動産投資のリターン

 不動産投資で得られるリターンは賃料収入(インカムゲイン)と値上がり益(キャピタルゲイン)です。

不動産を保有して第三者に賃貸すれば賃料収入が得られます。サラリーマンも、勤務先の会社の業績不振によるリストラ、働き方改革の一環の残業規制による給料の減少、老後資金など様々な将来の不安要素がありますので、給料とは別の収入源があることは精神的な安定や将来の選択肢の確保に繋がります。

株式のような短期的な変動ではありませんが、不動産価格も変動します。不動産価格にはサイクルがあり、景気や金融情勢、金融政策、銀行などの金融機関の融資姿勢などの影響を受けて価格が変動します。取得価額格よりも高い価格で売却できればキャピタルゲインが得られます。

1・3 不動産のリスク

 不動産投資の主なリスクは、空室リスク、価格・賃料変動リスク、災害リスクなどです。

 所有物件が空室になってしまうと、その間は賃料収入が得られないにもかかわらずローンの返済をしなければなりませんので、キャッシュフローが大幅にマイナスになってしまいます。

上述のとおり不動産価格も変動しますので、取得価額よりも売却金額が低くなり損失が発生する可能性もあります。投資金額が大きい分、変動額も大きくなりますので注意が必要です。賃料も

また、地震や火事などの災害によって不動産の価値が棄損することもあり得ます。

他にも借入金利が上昇してキャッシュフローに影響したり、売却したい時すぐに売れなかったり、修繕のために支出が必要になったり、海外の場合は円高による評価額の下落などの事態が考えられますが、それぞれについて、発生する可能性がどの程度か、損失が生じるとしたら最大どのくらいか、そのような状況になった場合どうするか、保険である程度カバーできるのかなどについて検討しておけば、不安も小さくなり、実際そうなった場合も速やかに対応できるでしょう。

2 今サラリーマンであることのメリット

2.1 現状の低金利を享受する

 現在は国内の政策金利も市中金利も歴史的な低水準にあり、この状況は当面続きそうです。資金の借り手に有利、貸し手に不利な状況です。このような状況が続く間は低い金利で借入れをし、より利回りの高い資産で運用することで資産運用の成果を大きくすることができます。中古ワンルームマンションの利回りが3~5%台、借入金利が1~2%台とすると2~3%の収益が得られる計算になります。

2.2 信用を有効活用する

 サラリーマンであることのメリットは、勤続年数や勤務先の規模などにもよりますが、その信用を活用して金融機関から借入れをし、不動産投資に充当できることです。普段あまり意識することはないかもしれませんが、会社に所属するサラリーマンならではの強みをぜひ有効活用しましょう。

2.3 1990年前後のバブル期と現在の違い

 不動産投資に対するネガティブなイメージは1990年前後のバブルの生成と崩壊の記憶の影響が大きいと思います。現在も不動産価格が過去数年間上昇してきてはいますが、1990年前後ほどではありません。また、金利も当時ほど高くありません。現在は人口減少が顕在化していますが、その分外国籍で日本に滞在したり居住したりする人が増加しています。特に都心部ではまだ大型のオフィスビルが完成する予定があり、居住人口や労働人口が増える余地があります。

3.不動産投資の節税効果

3.1 国内不動産で相続税対策

(1)相続税の基礎控除

 相続税には「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除(税金がかからない)額があり、これを超える額について相続税がかかります。相続財産が基礎控除額を上回る場合には、不動産を活用した相続税節税を検討する意味があります。

(2)相続税節税のメリット

 相続税を計算する際、現金や預金はそのままの額で評価されますが、不動産は違います。

不動産は土地と建物に分けられます。建物は固定資産税評価額から計算されますが、一般に実勢価格の50%程度で評価されます。また、第三者に賃貸している場合は、貸家として借家権割合30%を控除することができます。土地は路線価で評価されますが、路線価は一般に実勢価格の80%程度で評価されます。また、第三者に賃貸している場合は、貸家建付地として借地権割合×借家権割合を控除することができます。この場合、借地権割合は最高が90%で、利用価値に応じて評価されます。一棟物の場合は入居率も勘案されます。このように評価していくと、物件にもよりますが、相続税評価額30~70%程度減らすことができます。 

相続後引き続き第三者に賃貸する場合は賃料収入が発生しますので、一般にその分課税所得が増えます。売却する場合は被相続人の取得価額や取得時期が引き継がれることになっており、相続税評価額が取得価額になるわけではありません。長期間保有して減価償却が進んでいたり、実勢価格が値上がりしたりしている場合は譲渡所得が大きくなる可能性があります。相続の際に支払った登録免許税や司法書士等への報酬などは取得費に含めることができます。

(3)相続税節税のための不動産投資のデメリット

 以上のように不動産投資により相続税を節税することができますが、デメリットもないわけではありません。不動産投資は金額が比較的大きく、売買や融資関係でたくさんの書類に署名押印する必要があったりして手続が煩雑ですし、確定申告も必要です。流動性が低く投資信託のようにすぐに売ったり買ったりできるわけでもありませんので、あまり手間のかかることをしたくない人、心配性の人には金融資産の方が気楽でよいかもしれません。

また、相続で不動産を取得する場合、融資が残っていれば返済義務も引き継ぐことになります。不動産を保有し続ける場合は修繕費、修繕積立金、管理費などもかかりますし、固定資産税、都市計画税などの他、賃料収入や売却時の譲渡所得により課税所得が増える分、所得税・住民税が増えますので、その点も考慮に入れてキャッシュフローをコントロールしたりタックスプランニングをしたりする必要があるでしょう。

3.2 減価償却費による節税効果

 不動産の建物部分は時間の経過によって価値が減っていくということで、法定耐用年数に応じて減価償却費を計上し、所得から差し引くことが認められています。法廷耐用年数はRC(鉄骨コンクリート)、軽量鉄骨、木造など建物の造りによって異なります。物件の築年数が法定耐用年数を超えている場合、本来の法定耐用年数の20%を耐用年数として減価償却費を計上することが認められています。比較的所得の高い層が米国などの木造築古物件を活用して行っている節税方法です。

(1)新築物件と中古物件の減価償却額の違い

建物の減価償却額は構造・用途によって耐用年数が定められています。居住用賃貸マンションの場合、法定耐用年数は木造で22年、軽量鉄骨で27年、鉄筋コンクリート(RC)造で47年とされています。年数が短いほど減価償却額は大きくなります。

新築物件の場合はこの年数がそのまま使われますが、中古物件の場合は原則として使用可能期間として見積もられる年数にすることができます。築年数が法定耐用年数を経過した場合は法定耐用年数の20%に、築年数が法定耐用年数の一部を経過した場合は法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に経過年数の20%に相当する年数を加えた年数にすることができます。したがって法定耐用年数を経過した物件が減価償却額を大きくするには有利になります。

(2)同様の経過年数の中古の木造物件とRC造物件の耐用年数の違い

例えば築25年の物件では、木造の場合は法定耐用年数を経過していますので耐用年数は22年の20%の4年、RC造の場合は法定耐用年数の一部しか経過していませんので47年から25年を差し引いた22年に20年の20%である4年を加えた26年になります。耐用年数が木造で4年、RC造で26年なので、両者の減価償却額は大きく異なることになります。

まとめると、法定耐用年数を経過した物件や法定耐用年数の比較的短い木造や軽量鉄骨の物件が減価償却額を大きくしやすいということになります。

(3)減価償却額が大きい不動産投資を行った際の節税メリット・デメリット

 減価償却額の大きな不動産投資を行うと、不動産所得をマイナスにして、給与所得や事業所得と合計した課税所得を低く抑えることができ、場合によっては税率も低くなることから、不動産投資をしなかった場合に比べて税額を下げることができます。一方で、減価償却費を計上した分物件の簿価が下がりますので譲渡所得が大きくなり、多額の納税が必要になる場合もあります。また、減価償却期間を過ぎると所得が増えて税率や税額が上がりますので、売却のタイミングや価格も予め見通しを立てておくと安心です。

3.3 日常の出費で経費にできる支出

 チリも積もれば山となるのが日常の出費で経費にできる支出です。不動産関連のセミナーや視察に参加した場合の受講料・参加費や交通費、不動産投資に関連する書籍を購入した場合の図書費、仲介会社や管理会社との打ち合わせや会食にかかった飲食代など、不動産に関連するものであれば経費として不動産収入から差し引くことができます。日常的にメリットを感じられるのはこの部分かもしれません。

3.4 青色申告特別控除

青色申告特別控除を受ければ最大65万円の控除を受けることが可能です。不動産所得か事業所得のいずれかがあること、申告期限内の提出、複式簿記での記帳、電磁的記録の備付け・保存、e-Taxによる電子申告が要件となります。

3.5 売却は5年を過ぎてからがお勧め

 不動産を売却すると、売却代金から取得費と譲渡費用などを差し引いた額に所得税や住民税がかかります。売却する年の1月1日現在で購入から5年を超える場合は長期譲渡所得、5年を超えない場合は短期譲渡所得になります。税率は長期譲渡所得の場合は約20%、短期譲渡所得の場合は約40%とかなり違いますので、他の事情が許せば長期譲渡所得になる形で売却するのが望ましいでしょう。

4 不動産投資と税務申告

4.1 不動産投資と税金

 サラリーマンが不動産投資をすると、給与所得に加えて不動産所得を得ることになります。

 給与所得と不動産所得がある場合、総合課税となり、確定申告をする必要があります。

不動産所得は賃料収入から必要経費を差し引いたものです。必要経費には管理費、修繕費、管理業務委託費、借入金利子、減価償却費、損害保険料、不動産投資に関わる交通費、交際費、研修費などです。

給与所得と不動産所得が合算されるため、不動産所得をマイナスにすると合計の所得金額が減少し、節税メリットがあります。毎年3月15日が前年の確定申告の期限です。サラリーマンは通常特別徴収で、勤務先の会社が社員の税金を預かって納税します。楽ではありますが、税金に対して無頓着になりがちです。確定申告は手間ではありますが、様々な経費が認められる節税できることを思えばメリットがあると言えるでしょう。

4.2 自分で申告する場合

 自分で申告する場合、インターネットを通じていろいろ情報を集めたり、毎年12月頃に翌年3月15日の申告期限に向けて各社から出版される確定申告の本を参考にしたりして、申告書を作成します。時間の余裕のある場合や作業量がそれほど多くない場合はお勧めです。現在はマネーフォワードやfreeeなどのサービスもありますので、日頃から領収書を小まめに整理して入力し、準備しておきましょう。

年が明けると税務署による説明会が開催される地域もありますので、活用するのもよいでしょう。ただし申告期限ぎりぎりになると非常に混み合いますので、相談するなら早めにすることをお勧めします。 

4.3 税理士等に申告を依頼する場合

 税理士等に依頼する場合は、税理士やその事務所・法人によって仕事の進め方の細かい部分が違ったりもしますので、報酬はもとより自分との相性、事務所の所在地(当然ながら自分の生活圏にある方が便利)、忙しさ(自分の資料提出がぎりぎりになってしまっても時間をとって申告を間に合わせてもらえそうか)、事務所のルール(申告書作成後内部審査に時間を要するかどうか)などを検討して決めるのが良いでしょう。日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」https://www.zeirishikensaku.jpや「税理士ドットコム」https://www.zeiri4.com/で探すこともできますが、信頼できる知合いなどからの紹介も多いようです。

4.4 注意点

 不動産に関する税制は意外にコロコロ変わりますので注意を要します。数年前の一時期、タワーマンションによる節税が流行りましたが、税制が変わって現在は以前のような税務上のメリットは得られなくなっています。

 また、調子に乗って経費を計上し過ぎて赤字を出すと、追加の不動産投資をしたいのに借入れができなくなってしまう場合もありますので、買増しの計画のある人は所得の水準をどのレベルに維持するかよく考えておきましょう。

過去数年の所得の推移や自分の資産の状況、金融機関の融資姿勢や景気・金利の動向などから予算感を持っておく必要があります。中長期的な観点からのタックスプランニングについて専門家のアドバイスを受けるのも良いでしょう。

都心部の不動産価格は過去数年間上昇基調にありますが、現在も一定の利回りを得ることができ、多くの場合それは銀行預金や債券の利回りを大きく上回ります。リスクを認識してこれを抑えるように取り組めば、安定した賃料収入が得られ、節税メリットのある不動産は、投資対象として依然として魅力があると言えるのではないでしょうか?

参考:

『毎月100万円を生み出す人生戦略の立て方』内藤忍

『日本×世界で富を築く グローバル不動産投資 (黄金律新書)』内藤忍

国税庁ホームページ タックスアンサー(よくある税の質問)

法人税 減価償却

https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/houji312.htm

譲渡所得

https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/jouto.htm

相続税

https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/souzoku.htm

LIBRA税法入門第4回

https://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2005_09/libra0509_p34_p35.pdf

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