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米ドルと仮想通貨で資産防衛!?伝説のトレーダー藤巻健史が吠える「日銀破綻!これから個人投資家がやるべきこと」│第9回 世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

世界の資産運用フェア

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米ドルと仮想通貨で資産防衛!?伝説のトレーダー藤巻健史が吠える「日銀破綻!これから個人投資家がやるべきこと」│第9回 世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

Session5 米ドルと仮想通貨で資産防衛!? 伝説のトレーダー藤巻健史が吠える「日銀破綻!これから個人投資家がやるべきこと」

■日時:2019年2月9日(土) 14:00〜15:00(60分)
■開催場所:大手町サンケイプラザ4Fホール
■モデレータ:内藤 忍
■特別ゲスト:藤巻 健史 氏(参議院議員、株式会社フジマキ・ジャパン代表取締役)
■レポーター:木下 純平


 

生憎の天候にも拘らず、当フェアにはたくさんの方々がご来場されました。
中でもとりわけ当セッションへのご来場者は、開演前からかつてないほどの大行列をなしており、急遽増席にて対応するなど、過去最高人気のセッションとなったのではないでしょうか。

当セッションは前半が藤巻氏の単独講演、後半は藤巻氏と内藤氏との対談形式で構成され、斬新な切り口と大胆な発想で、前人気に違わず大変興味深い内容でありました。当レポートは後半の両氏の対談についてレポートいたします。

日銀のバランスシートが危機的状況

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対談開始からいきなり度肝を抜かれるテーマから始まりました。
日本の金融、とりわけ日銀のバランスシートが危機的状況となっているというのです。しかも、今現在、その解決策が見いだせておらず出口がない状況とのこと。

また、日本の財政赤字についても危機的状況であるとのことです。
これを解決する方法としては、①収入を増やす、②支出を減らす、③インフレにする、この3つの方法を示されました。
具体的には、増税するか、社会保障を削るか、インフレにするか、ということ。
お二人とも、①②が考えづらいので解決策としては③しかないのではないか、というご意見でした。

問題は、いつごろ、どのくらいの規模でインフレが起きるか?

日本の財政赤字、日銀の不健全なバランスシート、これらを解決するためにはインフレにするしかない、とのご意見で一致した両氏。それでは、いったいそれはいつ頃、そしてどのくらいの規模で起きるのか?
これに対し藤巻氏は、危機的な財政赤字の現状をこのようにたとえられました。
「ロバの背中に軽い藁を一本一本載せていく。今はほとんど問題なく載せられるが、どこかで最後の一本軽い藁を載せたときに、ロバの背骨が折れてしまう。今は、その最後の一本がいつ起きてもおかしくない状況だ。」

このような状況下、現状はブレーキがない状況であり、藤巻氏は、ハイパーインフレにならざるを得ないのではないか、と予想されております。

ハイパーインフレはいつ頃?

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内藤氏から、時間軸的にはいつ頃を予想されますか?と一歩踏み込んだ質問がなされました。
これに対して藤巻氏は、「現在は金融マンとしては考えられないような異次元の量的金融緩和によって延命しているようなもの。飛ばしが起こっていると言ってもいいくらいだ。これが続くようであれば、いつ破綻が起こってもおかしくない。」とのことでした。

国債マーケット暴落のトリガーは?

続いて内藤氏から、財政赤字問題が何かをきっかけにして注目され始めると、それによって国債マーケットの暴落で長期金利が上がるリスクがある。トリガーのようなものはどうお考えですか?と問われました。

これに対しても藤巻氏は、ここまでバランスシートが大きくなってしまうと、特段大きなことが起こらなくても国債暴落は起こり得る、といつ起こってもおかしくない危機的状況である旨、強調されました。
そしてトリガーとしては、以下の2つを挙げられました。

1つは、地方銀行問題。
地方銀行は長期金利と短期金利の差が収益の柱であったが、今は長期金利が低位推移しており、これが地方銀行の苦しい状況を作っている。地方銀行のことを考えると、異次元量的金融緩和はやめざるを得ない状況であり、いつまで持つかわからない、とのこと。

2つめは、景気が良くなって消費者物価指数が2%を超えたとき。
現在の異次元金融緩和は、消費者物価指数を2%にすることが目標であり、その目標を達成してしまったら金融緩和を止めるかもしれない。その時に日銀がどういうアクションを起こすか?そのアクション次第では、それがトリガーになるかもしれない、とのことでした。

日銀が長期国債を買い続けているうちは大丈夫なのか?

国債について、最近は日銀しか主な買い手がいない、という状況も国債マーケットの不健全さを顕しております。
日銀が買うことを止めてしまったらどうなるのか?
そうなっても国債マーケットの暴落が起きないようにするために、満期が到来した国債に対する借換債のみならず、新発国債についても誰かが買ってくれる状況を作らないといけない。
しかし現状は、日銀以外に新たな買い手は見つからず、日銀も国債購入を減らしているものの止めることはできない。他に買い手を見つけるまでは、買い続けるしかない状況とのことです。
そして、その国債購入の原資とするために、日銀が自らお金を刷り続けている、という不健全な状況が続いており、いずれ日銀がパンクしてもおかしくないと考える所以となっております。
しかし、現時点ではそれ以外に解決策が見いだせないでいる、という所が問題となっております。

長期金利が上昇すると、円高?

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続いて、長期金利の上昇と為替の関係にも着目されました。
通常の為替マーケットにおいて、教科書的には、日本の金利が上がれば円高になります。
しかし、藤巻氏は、日本の金融、財政が既述のような危機的状況にある中、一旦、日本の長期金利が上がり始めてしまうと、コントロール不能の状態まで陥ってしまい、一気に上昇してしまう可能性もある、とのこと。
仮にそうなった場合、日本の財政も金融も大変な状況となると思われることから、その時にそんな国の通貨を買う人が本当にいるのか?という疑問から、教科書通りに円高に向かうことはないだろう、とのご意見でした。

これからの個人投資家の資産運用は?

このような状況下、個人投資家としてはどのように動くべきなのでしょうか?
藤巻氏、内藤氏共に、このシミュレーションのようなハイパーインフレが本当に起こってしまった場合の最悪な事態を想定して、個人投資家でもそのリスクに対応できるポジションを持っておくことが大事、とのことでした。
具体的には、以下の3点を示されました。

1.リスク資産を買う
預金だけではなくて、株とか不動産とか、インフレに強い資産にも投資する。
2.外貨資産を買う
円安に備えて外貨資産を持つ。
3.借金をする
インフレになってお金の価値が下落した場合に備え今のうちに借金をして資産を形成する。

即ち、お金を借りて不動産を買い、同時に外貨資産も持つ、とのことでした。
加えて、藤巻氏はこれにさらに仮想通貨をポートフォリオに組み込む、と提案されました。

仮想通貨を持つ理由

続いて、ハイパーインフレが仮に起こった場合のその次の展開も想定しておかねばならない、という話題に移りました。
これに対し藤巻氏は、
預金封鎖と新券発行などが起こった場合、日本で外貨預金を持っていてもダメ。
日銀破綻という最悪のシナリオを考えた場合、海外の銀行に物理的に資産を移管しなければならない、とのこと。
しかし、一般の人が海外銀行に口座を開設したり、海外に資産を作ったりすることは容易ではありません。
そこで、次の手段としては仮想通貨が一つの解決策になるのでは、というご意見でした。
2013年に起こったキプロス危機を例に挙げられ、その際に預金封鎖を恐れた人々が資産の逃避先として仮想通貨に向かったことから、仮想通貨は避難通貨になり得るとのお話もありました。

仮想通貨を持つ理由

また、藤巻氏は仮想通貨のポテンシャルについても触れられました。
インターネットに次ぐ革命はブロックチェーンで、そのブロックチェーンのドライバーとなるのが仮想通貨とのこと。
また、世界に銀行口座を持っていない人々が20億人いるといわれます。
これらの人々がスマホを持ちながら仮想通貨を使って取引を始めるようになると、巨大な市場が生まれるでしょう。銀行口座を持たなくても金融取引ができるということで、仮想通貨のポテンシャルは大きいと言えます。

仮想通貨の税制について

藤巻氏は、仮想通貨についての将来見通しは明るい、とのご意見です。
そして、仮想通貨の普及のためにとりわけ仮想通貨の税制整備について今も尽力されています。
具体的には以下のような取り組みを国会を通して続けられております。

1.株、FXと同じように源泉分離課税に
2.通貨交換時には非課税に
3.少額使用時にも非課税に
4.損失の繰り越しを可能に

仮想通貨への取り組み方

藤巻氏は、予想される最悪のシナリオが起こった際に慌てることのないよう、いまから様々な整備を進められております。
一方、我々は個々人でどのような備えができるのでしょうか?

現状、特段大きな問題はないが、危機がいつ起きてもおかしくない状況であることは既述の通りです。
もし明日、国債の暴落など何かが起こることを考えてみるとどうでしょうか?
キプロス危機でも起こったような仮想通貨の取引も、今日明日、急にはできません。
取り敢えず、仮想通貨の口座を開設して、勉強がてらまずは少額から自分で取引をしてみるべき、というのが藤巻氏、内藤氏のご意見です。
決して、いきなり大金をつぎ込む必要はありません。
仮想通貨の価格変動がここまで大きいとトレーディングで勝つことを狙うのではなく、あくまで危機が起こった際の避難通貨として持っておく、ということです。
その為の準備として、今から少しずつでも始めていく、という行動力の重要性も両氏の一致したご意見でした。


単なる評論家ではなく、かつてはリスクテイカーとして市場に参加され、今も自ら適切なリスクを取りながら着実に資産形成、資産防衛されている両氏の対談は、臨場感あふれ、大変説得力のあるお話でした。
藤巻氏の仰る最悪シナリオが起こらないに越したことはないのですが、その可能性がある以上、我々個々人もできる範囲内で自ら備えることは必要だといえるでしょう。リスクの捉え方は人それぞれですが、藤巻氏のシナリオとその対策は、我々個々人にも大変参考になる貴重な助言だと思います。
(レポーター:木下 純平)

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