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国内不動産のイノベーション~「小口化不動産」から「45年・がん団信」まで│第9回 世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

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国内不動産のイノベーション~「小口化不動産」から「45年・がん団信」まで│第9回 世界の資産運用フェア パネルディスカッションレポート

Session2 国内不動産のイノベーション~「小口化不動産」から「45年・がん団信」まで

■日時:2019年2月9日(土) 10:45〜11:30(45分)
■開催場所:大手町サンケイプラザ4Fホール
■モデレータ:内藤 忍
■特別ゲスト:株式会社日本財託、オリックス銀行、株式会社インテリックス、株式会社ブリッジ・シー・キャピタル
■レポーター:小野志帆里


 

イノベーションが巻き起こっている昨今の国内不動産市場。キーワードは「小口化」「ローンの長期化」「団信」です。自身も不動産投資を積極的に行うモデレータ・内藤 忍氏がその分野で活躍する企業4社の目利き人に話を伺いながら、現市況で資産運用のひとつのカギとなる国内不動産投資の“今”を解き明かしました。

なぜ国内不動産に投資をするか

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おもな投資理由は3つです。
・相続税評価額の「圧縮」
・利回り差からの収益
・「歪み」からの収益

まず、国内不動産の場合、相続税評価額の「圧縮」が挙げられます。都心の物件は、場合によっては相続税を4分の1まで下げられるケースも出てきているそう。また、銀行融資で物件を買える場合は、借入金利と賃貸利回りの差の“利回り差”を使って収益化も期待できます。

「だいたい今は2.0%~3.0%の金利差がありますから、もし2,000万円の物件を買うとしたら、単純計算で年間40~60万円の収益を得られる計算です。不動産を10戸20戸と持っていると、自分のほかにお金を稼いでくれる“小さなおじさん”がいるような感じでしょうか。この“おじさん”と自分のふたりでお金を稼げるようになります」(内藤氏)

着目したい「歪み」とは

国内不動産の場合は、情報に大きな「歪み」があります。金融資産と違って、物件によって価格の違いがありますし、この場所でこの物件がこの価格でいいの!?」というミスプライスのほか、情報が一定の場所に偏っていることがあるためです。これらの情報を集めて活用することで、情報を知っている人と知らない人に収益の差が出る、引いては「歪み」によって収益を出せると言えるのです。

「何を買うかが大事です。株もそうですよね。高く買ってしまったら損しますし、いい株を買えばきちんとリターンがあります。国内不動産が全部危ない、全部儲からないというわけではありません。きちんとした選択基準をもって物件を選ぶということが非常に重要なのです。何を基準に選ぶかというと、1に立地、2に立地、3に立地。とにかく立地、場所が大事です。不動産は、空室にならず、家賃が下がらなければずっと家賃が入り続けるのです」(内藤氏)

注目の不動産商品とは

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今、国内不動産市場では様々なイノベーションが起こっています。一般投資家が目を向けたい不動産商品として紹介されたのがこちらです。

 1.小口化不動産
 2.都心の中古ワンルームマンション
 3.一棟もの・民泊

ひとつずつ、詳しく見ていきましょう。

1.小口化不動産

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注目の企業として登壇したのは2社。不動産小口化商品「アセットシェアリング」を扱う株式会社インテリックス 榎本陽介氏、不動産クラウドファウンディング「CREAL(クリアル)」を扱う株式会社ブリッジ・シー・キャピタル 横田大造氏の御二方です。

インテリックス社の「アセットシェアリング」
個人で購入するには難しい好立地の高額な不動産でも、1口100万円単位の販売にすることで投資家が購入しやすい仕組みにしたのが「アセットシェアリング」です。小口化されたことで複数の不動産に投資できるのがメリット。運営や手間に管理がかからず、贈与・相続税対策にも活用できるのも魅力です。

この商品の販売は投資家保護の観点で整備された法律「不動産特定共同事業法」によって規制されており、国土交通大臣・都道府県知事による免許が必要。一定の許可要件を満たした事業者しか販売できません。

株式会社インテリックスが販売する「アセットシェアリング」は不動産特定共同事業法 任意組合型。物件所有者であるインテリックス社が任意組合に対象不動産を売却し、民法上の組合(任意組合)を組成、対象不動産から生じる収益を、共有部分に応じて投資家に配分する仕組みです。

▼「アセットシェアリング」のおもな特徴
  ・1口100万円単位
  ・運営・管理に手間がかからない
  ・贈与・相続用資産として活用できる
  ・運用期間が比較的長い(例:30年。中途解約可)
  ・投資家は60代以上が多い
  *販売会社:株式会社インテリックス

ブリッジ・シー・キャピタル社の「CREAL(クリアル)」
インターネットを通じて投資家から資金を集め、その資金で不動産投資を行い、賃料収入や売却益を分配する仕組みが「不動産クラウドファウンディング」です。前述の商品同様、不動産特定共同事業法の許可を受けた事業者しか販売できません。

株式会社ブリッジ・シー・キャピタルが販売する「クリアル」は不動産特定共同事業法 匿名組合型。1口1万円から投資でき、契約から分配金の支払いまですべてのやりとりがオンライン上で完結できるサービスです。

▼「クリアル」のおもな特徴
  ・1口1万円からの少額投資が可能
  ・インターネット上で投資が完結
  ・運営・管理に手間がかからない
  ・運用期間が比較的短い(4ヶ月~)
  ・投資家は30代~50代が多い
  *販売会社:株式会社ブリッジ・シー・キャピタル

REITとの違い
「小口化不動産」とREITはどちらも投資家から出資を募る投資ですが、資金を投入する対象に違いがあります。

小口化不動産の場合、特定の不動産に対して投資家に出資を募ります。そのため、不動産の所有権は投資家である組合員の共有所有権となります。対してREITは、事業者が多数の不動産を運用するため、運用事業者に対して投資家に出資を募ります。物件に対する出資ではないため、不動産の所有権を取得することはできません。

REITとの違い

「最大の違いは、ボラタリティ(価格の変動性)の違いです。REITは金融商品ですので、株式マーケットとの相関性が高いため投資結果に波があり、元本割れするリスクもはらんでいます。一方で小口化不動産は不動産マーケットで取り扱われる商品ですので、元本の安定性が高いといえます。それが大きな違いです」(横田氏)

ワンルームマンション投資との違い
続いて、小口化不動産商品とワンルームマンション投資(以下、ワンルーム投資)の違いとは。

「最大の違いは、小口化不動産商品は“分けられる”点です。ワンルームマンションは現物のため相続等でいくつかに分けることはできませんが、小口化不動産商品は細かく分配ができます。現物の不動産をお持ちいただくという意味では基本的に変わらないのですけれども、分けられるからこそ、相続で何口かに分割したり、必要なときに一部を売却できる点は、ワンルーム投資との大きな違いですね」(榎本氏)

ワンルーム投資との違い

小口化不動産はお金を借りて買うことができないため、現金で購入します。購入金額は「クリアル」が1口1万円から、「アセットシェアリング」は1口100万円から。都心の中古ワンルームマンションの価格が約2,000万円と考えると、少額で投資ができるという点が小口化不動産の利点です。

ただし、ワンルーム投資の場合は、銀行融資を使って頭金10万円で買えるケースもあるため、自己負担額の少なさはワンルーム投資のほうが有利な場合も。それぞれのメリットデメリット、使い方によって選ぶものが異なりますので、その点は各自で検討の必要があります。

会場では各社で現在募集中の小口化不動産商品についての紹介も。各物件の特徴を交えながらの紹介に、会場の空気にやや熱気を帯びる場面も。現在募集中の小口化商品については、下記リンクで詳細をご覧いただけます。

・アセットシェアリングの小口不動産商品を見る>>(外部リンク)
・クリアルの小口不動産商品を見る>>(外部リンク)

2.都心の中古ワンルームマンション

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当ジャンルの注目企業登壇は2社。都心中古ワンルームマンションの業界NO.1株式会社日本財託 天田浩平氏、不動産用投資ローンで45年ローンをいち早くサービス化して話題を呼んだオリックス銀行 塩谷氏の御二方です。

ワンルーム投資のおもな魅力は5つ。
 ・収益力
 ・東京という立地
 ・保険の機能も兼ね備えている
 ・自分年金になる
 ・リスクとコストがわかる手堅さ

「都心・中古・ワンルーム」の三拍子揃うのがワンルーム投資のベストな条件だそうです。なぜでしょうか。

具体的には、単身者向けマンションの場合、入居の意思決定者が1名で決定が早く、空室になりにくい利点があります。ファミリータイプの場合は、家族全員が納得しない場合は入居に至らず、空室期間も長くなりがち。空室になった際のメンテナンスも、ワンルームの場合は比較的低コストでリフォームできますが、ファミリータイプの場合はそうはいかないのが実情です。

日本財託が扱う物件は東京都心の中古ワンルームが基本。現在21,019戸を管理し、販売した中古ワンルームの入居率は99.52%(2019年1月末現在)。内藤氏が所有する区分物件はすべて日本財託に管理を任せているそうで、全室満室。今月追加購入を検討しているそう(!)。

都心ワンルームは家賃に上昇傾向あり
近頃は家賃上昇の流れもあって話題に。

「私もワンルーム投資をしていますが、最近は退去後、家賃を約1万円上げることができた部屋もあります」(天田氏)
「78,000円の家賃を84,000円に上げるとか、85,000円の家賃を94,000円に上げるとか。そういう感じでしょうか。東京23区は賃貸需要が非常に高いので、すぐに埋まりますよね。これが地方だと、家賃3か月無料で敷金・礼金なしにしても空室のままというのがよくありますが、23区の場合は需要が高いので借りたい人が絶えません」(内藤氏)

オリックス銀行の「がん団信」と「45年ローン」
不動産を買うには銀行の融資が不可欠です。この日登壇のオリックス銀行は2018年6月から通称「がん団信」の取り扱いを開始し、業界でも注目を集めています。

不動産投資でお金を借りると、ローンに保険がついてくる「団体信用保険」に自動加入となるのがいちばんのポイントですが、オリックス銀行の場合、「団体信用保険」で死亡・高度障がいについては金利上乗せなしで加入できます。「がん団信」は金利0.1%上乗せで加入できる保険で、「がん」と診断された場合、初期のステージ1でもローン残高が0円になります。病気が完治してもローン残高が復活することはありません。

「現在は不動産投資ローンを申し込むお客様のうち約4割の方にがん団信をお選びいただいていますね」(塩谷氏)

「こういう話を伺いますと、お金を借りるというのは私も4年前まで悪いことだと思っていましたが、今はとてもいいことだと思っています。心の安定を得るためにお金を借りたほうがいいんじゃないのかな、と思うくらいに(笑)」(内藤氏)

そのほか、10種類の生活習慣病で入院が継続して180日以上になった場合も、がん団信同様0円になるそうです(※条件や限度あり)。

昨年6月、もうひとつ大きな話題になったのが「45年ローン」です。通常の不動産投資ローンは最も長くて35年。しかし、オリックス銀行は「45年」という業界最長期間を可能にしたのです。最終返済年齢は85歳未満。39歳の方が借りると最長45年借りることができます。

「築10年までの物件を39歳までに買うと45年ローンをご利用いただける計算ですね。なぜ45年を始めたかと申しますと、35年のローンもですね、売却や繰り上げ返済などを行ってみなさん早く返されるケースが多いんです。ですので、返済年数を10年伸ばしても、お客様が借りる年数はそれほど変わらないだろうと」(塩谷氏)

銀行としての過去データ分析から実績に基づき45年ローンは誕生したそうですが、借りた際どのくらいのメリットがあるかというと、毎月手元に残る金利差が35年ローンで4,000~5,000円の場合、45年ローンを使用すると約1万円になるイメージです。借りるにはいくつかの条件がありますが、30代で築浅物件の購入を検討している場合は、積極的に使いたい投資ローンであることは間違いありません。

3.一棟もの・民泊

最後に、中・上級者向けとして、一棟もの・民泊について内藤氏が自身の物件の例を挙げてお話ししました。

「うまくいくと非常に収益が上がります。12月は通常で貸している家賃の6倍……月20万円で貸している部屋を民泊に出したところ、120万円の家賃になって入ってきました。このように“化ける可能性”があるのが、一棟ものと民泊です」

ただしリターンが大きい分、リスクも高いため、「1.小口化不動産」から始めて「2.ワンルーム投資」と段階を経て、一棟ものや民泊にチャレンジするのがおすすめと力説されていました。


選ぶ順番と選択を間違うことさえしなければ、不動産投資が怖い時代は終わったと感じられた良セッション。ぎゅっと詰まった具体的な方法・投資額・収益例は、この場に足を運んだからこそ得られる情報でした。とくに1口1万円からインターネットで完結する小口化不動産商品の登場によって不動産投資を体験できることは、興味があっても踏み出せない方に大きなチャンスが訪れた証。これを機に、不動産投資の面白さや輪が広がることを想像しながら、楽しく拝聴した時間でした。
※参考URL
株式会社日本財託
http://www.nihonzaitaku.co.jp/
オリックス銀行
https://www.orixbank.co.jp/
株式会社インテリックス
http://www.intellex.co.jp/
株式会社ブリッジ・シー・キャピタル
https://bridge-c.com/
(取材・文/小野志帆里)

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