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購入前に知っておきたい二世帯住宅にまつわる相続トラブル

やはり相続は早めの対策が肝心だとつくづく思う。むしろ早期に家族みんなで話し合いの場を設け、親の健康状態から資産(現預金・株式・国債・不動産等)及び借入金の把握、確認をする事にメリットしか考えられないとさえ思う。

ここで言う親とはもちろん被相続人(亡くなる方)を指し、家族とは被相続人を除く人達(法定相続人)を指す。むしろデメリットの部分は相続とは親の生死の話から親の「まだ俺は大丈夫!」といったプライドの自尊心を逆撫でする事くらいしか思いつかない。

ちょうど今現在、新型コロナウィルスが世間を騒がせているが、我々の生活は常に不確実性が伴う。誰がいつ亡くなるかは分からない、交通事故、芸能人の疾病のニュースが流れるように。そんな突然の死亡が起こってしまったらもうそこで相続が発生してしまう。

そんな相続を何にも対策しないで突発的に起きた場合によくトラブルが起きやすい。しかし、相続なんて一部の対象者しか関係がないと思われがちだがそうでもない。ここで普通の日常を送っている方にも起こりやすい一例を紹介していきたい。

二世帯住宅にまつわる相続トラブル

昨今、夫婦共働き世帯による待機児童の増加、単身の高齢者の増加により二世帯住宅を選ぶ方もいる。この2世帯住宅のメリットはもちろん基本的には親の名義の土地に建替えする場合が多いので、土地を新たに購入する必要がなくなる経済的な面と、夫婦共働き世帯が増えている事から、子供(親からすると孫)の学校終わりの面倒、習い事の付き添い、病気になっても会社を休む必要がない等の実生活での面とが考えられる。

また単身の高齢者の増加から息子の側からも二世帯住宅のメリットはやはりある。親が単身の場合、万が一体調を崩したり、倒れたり、転倒による歩行困難に陥った時に親の容態の確認、世話をしに実家に戻らなければいけなくなる。

近ければ問題ないが遠ければ遠いほどその分の時間と労力がかかるのは明白だ。もちろん仕事も休むわけにはいかないので、仕事後に親の面倒を見る生活の負担はなかなかであろう。そんな杞憂も嫁が果たせてくれれば解決できるかもしれないが、そんなに現実は甘くないのは皆様がよくご存じだろう・・・。

親名義の土地を活用した二世帯住宅

親の名義の土地を利用して先程紹介したような事情から親と長男の二世帯住宅を建築したとしよう。

土地は親の名義のまま、新築された住宅は1階を将来の足腰を考慮して親が生活、2階を長男家族が生活、住宅の建築資金は親と長男が双方ともに負担しあった事にする。

そして各個人で新築住宅をそれぞれの費用負担に応じて持分の区分所有登記をするか、共有名義にて登記する。区分所有登記とは1階を親で登記し、2階を長男名義で登記する事、共有名義とは階数を分けず建物全体を持ち合う事だ。

例えば、60坪の二世帯住宅で1階の親が30坪、2階の長男が30坪の場合、区分所有登記だと1階35坪を親名義で登記、2階の35坪を長男名義で登記という形になり、共有名義ではお互いに住宅の半分ずつになるので親が1/2,長男が1/2と登記される。

これは、長男が住宅資金の費用を負担しないで新築住宅の持分登記してしまうと、費用を負担しないのに住宅いわゆる不動産という資産を親から無償でもらったとされ税務上には贈与とみなされてしまう事があるからだ。

このケースで起こりうるトラブル

このようなケースで親が死亡した場合、つまり相続が発生した場合に起こるトラブルとは・・

実際に相続が発生すると死亡届から始まり、葬儀、各金融機関への連絡、生命保険があれば受け取り、遺言書の確認、検閲、相続人の調査、遺産分割協議書の作成、そして相続税の申告、納付手続き等のやらなければいけない事項がある。

その中で遺産分割協議書の作成がよくトラブルになるケースにあたる。

遺産分割協議とは通常、親が亡くなった時に子供達で誰がどの資産を引き継ぐのかを決める作業である。ここでの話し合いが上手くまとまらずに相続をよく世間では争続と言われる事もしばしばある。なぜなら、土地や建物であれば誰しも収益性が高い不動産を要望するだろうし、自分は嫁いでいるから不動産だと管理が面倒だから現金でしか欲しくない等が挙げられる。

このケースの場合、親が亡くなった時に仮に長男の他に次男や長女といった別の法定相続人にいたとする。二世帯住宅を建築した長男はもちろんこのまま生活を続けたいので土地と建物を相続すると考えるのは普通であると思う。

ただ、次男と長女も法定相続人であるので親の資産を引き継ぐ権利(法定相続割合)を持っていて親の資産を当然の如く引き継ぎたいと思っている。ここで大事なのは親に現預金や換金が容易な動産があるかどうかだ。

親の遺産が1億円あると仮定する。内訳として不動産で3400万円、現金で6600万円だとしよう。親の現預金は6600万円だから、次男・長女の権利分(法定相続割合、ここでいう1/3ずつの合計2/3)あれば長男は土地と建物の不動産(親の遺産の1/3)を相続し、次男、長女には現預金(親の遺産の2/3)を渡すといった事が可能になり遺産分割協議もゴールが見やすいと思うが、親に現預金がなかったらどうだろうか?

相続財産に現預金が少ない場合

親に現預金がなく、二世帯住宅が建築された土地と建物(不動産)しかないケースであれば、不動産しかない以上土地と建物を次男、長女の法定割合分の持分を与えて共有名義にするといった方法案がある。

土地が45坪であれ15坪ずつ所有する事を意味する。しかし、よく考えてほしい、この方法は長男に住宅が建っている土地を次男、長女がもらってもうれしいかどうかだ。長男の住宅が建っている以上、その土地を現実的には有効利用(賃貸にして賃料を得る等)できる訳もなく、ただ単に所有しているだけになる。

しかも所有しているという事は固定資産税あるいは場所によるが都市計画税も課税されていく事になる。果たしてそんな状況を次男と長女が選択するのだろうか。

もちろん同様の状況で長男が生前に親の面倒を一番近くで見守ってきたから次男、長女は相続を放棄するといった事もあるかもしれないが、現実はそうではないから争続と言われるのだ。

よく仲の良かった兄弟なのに相続で揉めるケースがある。このケースでいうと次男と長女の配偶者が関与している例だ。

自分の妻や夫が相続で資産をもらえる事を知った場合に、もらえる権利があるのだからもらえるのは当然でしょといって長男が親にしてきた世話の貢献とかも考慮しないで権利は権利として主張させるように働きかける。そして仲の良かった兄弟は巻き込まれ争続にはまっていきドラマのような事が現実におこりえる。

遺言を残しているケース

親が生前に遺言を書いておいたとしよう。その遺言は長男に住宅の建っている土地と建物を相続させる旨の内容だった場合、遺言書が法的に有効と認められたら効力を発揮し内容通りにできるが、民法上は遺言から除かれた次男・長女も請求すれば最低限の権利(これを遺留分と言う)の主張ができる。

極端な遺言書があり長男に全財産を譲り、次男、長女には一切資産は譲らない内容であったとしても次男、長女は最低限の権利は保証される。やはり遺言書があってもすぐに遺産分割協議がすぐに完了するとは言い切れない。

二世帯住宅を相続するための3つの方法

この長男、次男、長女の相続のケースで考えられるのは、3つの案である。

1.土地建物を売却する方法

土地と建物を売却してしまい、売却資金で次男、長女に分け与えて、長男は他の住まいを探す。

2.土地を共有名義にして持分を与えてあげる

この方法は推奨しないががこのままだと上記の理由から次男と長女に賛同を受けるのは難しい為、土地を借りている分の地代を次男、長女に長男が支払っていく。

そうすれば次男、長女は収入を得られることにはなるが、土地を売却する事になった場合は単独で処分できず次男、長女との合意が必要になる為将来の足枷になる可能性が高いのであまりお勧めはできない。

3.長男が権利分の支払をする

長男に現預金があれば土地と建物の不動産は長男が引き継ぎ、次男と長女には権利分を長男の自腹で負担する。

基本的にはこの3つが二世帯住宅を相続する方法となる。

二世帯住宅が増加する理由

相続において容易ではない二世帯住宅が建築されていくというのは、冒頭でお伝えした社会のライフスタイルの変化はもちろん、税制の改正にともなう相続税の負担の増加や節税対策としても利用する事ができるからとも挙げられる。

平成27年以降の発生する相続において基礎控除の額が減額になった。これにより相続税の納税者(改正前)は4%台を推移していましたが、平成27年から8%に上昇している。(国税庁 平成30年12月発表の 平成29年分の相続税申告状況について)

以前は100人に4人が相続税を納税する必要はなかったが、100人に8人と約2倍になっている。この改正が現預金はそのままの相続時において評価になるが不動産は相続時において建物は固定資産税評価額、土地は売買金額ではなく路線価を基とした評価になるので現金と比べて評価下がる事が多い。

分かりやすく言うと1億円で購入した土地の評価は1億円ではなく7000万円の評価になるという事だ。現金で保有するよりも不動産で保有し評価を下げる、つまりは相続税を下げる事に繋がるといった事である。

また改正により基礎控除の減額から建築にともなう借入金をおこし、債務控除を増やす目的の人も二世帯住宅を建築する動機の一つかもしれない。

また、二世帯住宅の小規模宅地の特例の税制改正が平成25年度にあったが、それも要因の一つだと思う。

先ずは小規模宅地特例だが、都内の一等地に自宅とその土地しか保有していなくても一等地であるが故に評価が高く相続税が発生する場合もある。

その相続税を納税できなかった場合、その人は売却を迫られることになり、最低限の住処を失いかねない事態に陥るが、そんな事態を避けるべく最低限自宅の土地の評価は条件を満たせば減額するといった意味合いだ。今は住宅の敷地面積330㎡まで80%評価を減額になる。

この特例を適用すると、1億円の評価の自宅の土地が2000万円の評価になる。もちろんこの特例は二世帯住宅にも適用可能だ。改正前は二世帯住宅で1階の親と2階の長男の世帯が家の内部で行き来が出来た場合は小規模宅地の特例を適用できたが、行き来が出来ない独立性を有する家の場合は小規模宅地の特例は適用不可であった。

しかし、外見上は二世帯住宅にも関わらず、構造によって税務上の不都合が出てくる事から、25年の改正では内部の独立性があるか否かに関わらずに適用可能になった。このことも二世帯住宅の建築される要因かもしれない。

相続において一番大事と言っていい遺産の分割(分け方)は3通りある。

1つは不動産が数か所あり、長男はA土地、次男はB土地、長女はC土地といったように分けられるほど土地を複数保有していれば容易に分割出来る。(現物分割)。

2つ目は土地を売却して現金化し、その売却した現金を分ける(換価分割)。上記のケースでは①に該当。

3つ目、不動産は一人が相続して、その不動産を相続した人が他の相続人へ負担する方法。上の例で③に該当。

まとめ

冒頭にお伝えしたが、相続において大事なのは相続税が課税されるのかどうか、相続税額はいくらなのか、また相続税額に対して納税出来るのかどうか、また争いがなく遺産分割協議ができるかどうかを考えなければいけなし。

その為には親の生前の早い内に、資産の把握、借入金の有無、不動産の評価の算出、相続人数の確認等、出来ることから親族内で話す事が大事だ。息子としても親に相続の話を切り出すのは遠慮がちになるが、後々自分にふりかかってくるのだ。

また、相続とは専門性が高く、日常生活において接点がない為ついついどうしようと考えているだけになりがちだが、銀行や税理士、住宅メーカーでも相続税の試算をするサービスがある。

そのようなサービスを利用してみるのも、家の近所でご不幸があった時にさりげなく親に切り出すのもいいだろう。何よりも早く把握、対策する事が重要だ。

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